秀吉の聞いた西洋音楽

あの秀吉の時代の推移がNHKドラマ「軍師管兵衛」のおかげでよく分かった。おまけに前日の土曜にはNHKBSのドラマで独眼流伊達政宗をやっていて、正に同時期の秀吉を描いているので、昔歴史に興味なかった者にもいやでも理解できる。

 

ところで、日本に入ってきた西洋音楽といえば本格的には明治期だが、以外にも秀吉の時代が一つの頂点だった!三味線の流入のほうが新しいというから驚かされる。例の天正の少年欧州使節がヴィオラだガンバ、ヴィオール、チェンバロなど当時の楽器を持ち帰り、演奏にも習熟して、秀吉の前で御前演奏したとの記録が残っている。これを秀吉はたいそう気に入って3回もアンコールした。そのときの演奏曲は?もちろん歴史の記録には何も残っていないが、音楽学者の研究により、これではないかと思われる曲が発掘された。

 

それが、当時ルネッサンス最高の音楽家「ジョスカンデプレ」の「皇帝の歌」、通称「千々の悲しみ」だったと聞いて、俄然秀吉に親しみがわいてきた。というのは、この曲はリコーダー愛好家だったら必ず初心のときに演奏する定番曲だからである。もちろん、現代でも多くの古楽愛好家の重要レパートリーに入っている。

秀吉さん、そこまではよかったが、キリシタン禁令を同時に発布したものだから、せっかく入ってきた西洋音楽の芽を摘んでしまった。結果、明治になるまで西洋音楽は日の目を見ることはなかったという次第。

秀吉の聞いた音楽とはこのようなものです。


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