先に、俳句などの音の頻度分布を作成したが、こういうことに興味を持っている人はいるのですね~。やっぱり外人さんです。
最近出版の人気の本
「驚くべき日本語」パルバース著
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・フランス語は美しいが×××語は汚い、と自国語を基準にして評することがあるが、それは間違い。どの言語の美しさもそれを習得することによって感得できる。
・言葉以外の政治、文化などのバックグラウンドの影響が大きい。たとえば、韓国人は日本語を聞いて、とても汚い言葉だといい、日本人はハングルを聞くに堪えない言葉だと評する等々。
・日本語はまろやか(平坦な)な音の言葉だというが、摩擦音のk、s、tで始まる単語が実に多い。例えば著者所有の和英辞典では実に2割がk。s、tも10%以上ある。
・摩擦音は緊張を強いる音、他はリラックス効果をもたらす。
・これらがバランスよくに文脈に配列されて、美しい響きになっている。
・子規の有名な句「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」は音の配列からも興味深い。
この句では、前半にk音が4個も出て、非常な緊張をもたらすが、以下「鳴るなり」の音と法隆寺の長音で見事に解消されている。
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子規が意図的にこういう効果を考えて作句したとしたら大した感性の持ち主と思うが果たしてどうだろうか。
・菜の花や朧月夜を口ずさむ