朝日新聞付録の雑誌「スタイルアサヒ」に「レジリエンス」という題名の連載が載っている。レジリエンスとは、要するに逆境に対する身体や心の抵抗力、回復力のことで、米国では知識や能力よりはるかに重要視されているようである。
政治家や経営者が謝罪会見で感情をあらわにすることなどは、レジリエンス欠如とみなされる。
「レジリエンスはちょっとした挑戦の連続で鍛えられます。日々の鍛錬がレジリエンスの向上につながるのです。」
体のレジリエンスは、例えば散歩、体操、ランニングなどの運動習慣、知能は数独などクイズ、俳句を最低一日一句など、メンタル的には逆境に耐える精神作り(後述)で向上する。
「逆境に強い身体や心は一朝一夕には作れません。心の病、感染症、熱中症、冷え症、空腹、がんなどレジリエンス的思考でいくと合点が行きます。
平穏無事が未来永劫続くのであれば、レジリエンスを鍛える必要はありません。しかし、多くの場合必ず逆境は訪れます。それを、たいした障害と思わずに乗り越えられるか、とんでもない障害と感じるかかは、日頃からちょっとした挑戦をしているかどうかにかかっています。以下略」
メンタルトレーニング(大阪体育大学土屋裕睦氏)
家族、職場の人間関係の悩み、試験や習い事の発表会、披露宴スピーチでのプレッシャー、スポーツ選手の緊張など、の克服を目的とするメンタルトレーニングはレジリエンスの向上に大いに役立つものと思う。
「Ⅰ.リラクゼーション
まずは、緊張や「あがり」など自律神経によって支配される心を自分自身でコントロールできるように訓練する。
①漸進的弛緩法
意識して筋肉に力を入れた後緩めるという動作を繰り返す。
両肩上げ⇒ストンと落とす。目をぎゅっと瞑って真ん中に寄せ弛緩。手をぎゅっと握って緩める。
②深呼吸
1,2,3で吸う。息を止める。4~10で吐く。
目を閉じて膝に両手を置き、膝の熱を感じる。心が落ち着いてゆく感じを味わう。そのままⅡへ移行する。
Ⅱ.イメージトレーニング
本番の様子を繰り返しイメージする。自分が行っているイメージ(内的イメージ)は実力をつけるのに役立つ。自分が行ってるのを観客の視点で見ているイメージ(外的イメージ)は実力発揮の効果がある。」
試してみてください。
・庭越しに讃美歌聞くや沈丁花
・水汲んで山路の春を疑わず