スパイ容疑とは・・・

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温泉調査でスパイ容疑とは、なんともお気の毒で同情の言葉もありません。今中国へ仕事や旅行に出かける方はよくよく注意が必要。といっても、地元企業と共同作業中とあってはこれ以上注意のしようがないので、それ以上の注意といえば中国での活動を辞めるしかないかもしれませんね。

この新聞記事を見て、自身の22年前の体験を思い出しました。

同じように地元企業と合同で中国ビルマ国境の地熱開発の可能性調査にでかけたことがありました。

北京から雲南省昆明まで空路、その先は国境の村までジープを連ねて山道を6時間。昔、日本軍が作った道が一本しかないので、故障車のえんこや崖崩れなどで封鎖されると回復までじっと待つしかないという一種の賭けのような旅行です。

この旅行はの旅程は2週間程でしたが、その全工程に北京から政府高官が同行してくださった。我々のような下っ端の調査団に、こんな高官が同行するなんてすごいな~と当時は吞気に考えていたが、この記事を見てその真意が分かりました。

こんな辺鄙な村に北京から高官が来ることはめったにないので、我々を余ほどの賓客と誤解したのか、省長(知事さん)との会談とか大宴会でのおもてなしとかあれよあれよという間に接待行事が組まれていました。省長さんとの会談は設えがすごかった。よくTVで見るでしょう。大きなふかふかの椅子が二つ並んで、その斜め後ろに双方の通訳が陣取るというあれです。大体が偉い人の話は演説口調なので、対抗上通訳されている間に次の演説を考える、という綱渡りで冷や汗ものだった。地元新聞の記者の取材も来て朝刊一面に会談の写真がでかでかと載っていました。実は出国時、この写真が大いに役に立つことになりました。

帰国のお土産に地元政府から地元の窯で作った花瓶をもらったのですが、これをスーツケースにいれて出国検査に臨んだのがまずかったのですね。花瓶はレントゲンを通さないのでブラックボックスに見えるわけです。検査官が厳しい顔で荷物検査をするから別室へ来いというのでついていくと、花瓶をとりだしての中を徹底的に調べていました。麻薬ですね。

もし、悪意のある土産物で砂糖の粉でも入れていたずらされていたらそれこそ一大事だったはずです。幸い花瓶からは何も出ないので、今度はスーツケースを調べ始めた。そんなことをしていては出国便に遅れるので、はたと思いつき例の新聞記事の省長とのツーショット写真を示して、顔をよく見ろ、一応政府の賓客だぞとかなんとかまくし立てて無罪放免になりました。教訓⇒土産物の出国は十分注意してください。これはアジアの国全般について言える。

●花クイズ・初級

このポピュラーなハーブはなんでしょう。

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●今朝の句

参考ブログ

http://sufuretan.hatenablog.com/entry/2017/05/29/110008

http://black-koshka.hatenablog.com/entry/2017/05/28/002613

・鉄塔の宙支えるや薄原

・風死すや鉄塔ばかり地平線

・うっすらと畑の匂いや麦藁帽

・海山のささやき閑か夏帽子

・古釘に忘れられたる夏帽子