今日は久しぶりに穏やかな、北風も弱そうな小春日和。あっ、もう春だから小春日和とは言わなかったですね。とにかく春の近いのは確か。そこで今日は、古今東西数ある歌謡曲の中でもっとも気品ある曲だと私がおもっているのを紹介します。これはだいぶ以前にここで既に紹介済かもしれませんが、今回はリコーダーでやってみました。
曲名は、「喫茶店の片隅で」。
これは戦後すぐの曲だと思います。メロディもいいですが、歌詞が特別いいですね。モカの香り、だとかショパンのノクターンとか、普通歌謡曲では縁遠いお上品な言葉が出てきます。それを歌う歌手松島詩子(うたこ)がまた高貴な歌いまわしでいい。
まず素晴らしい歌詞をご一読ください。
喫茶店の片隅で
(一)アカシア並木のたそがれは
淡い灯がつく喫茶店
いつもあなたと会った日の
小さな赤い椅子ふたつ
モカの香がにじんでた
(二)二人黙って向き合って
もれるピアノの音につれて
積んでは崩しまた積んだ
夢はいずこにきえたやら
(三)遠いあの日が忘られず
一人来てみた喫茶店
散った窓辺の紅バラが
はるかに過ぎた想い出を
胸にしみじみ呼ぶ今宵
ではまず、RECOCAのアルトリコーダーで。
次に元祖の歌手松島詩子の歌う喫茶店の片隅で。多くの歌手がカバーしていますが、いずれも本家には遠く及ばない。
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話は突然変わりますが、今朝の新聞投稿欄から。
・傘寿野球
傘寿というと80歳。80歳以上の野球チームだそうです。きわめて健康で定期的な薬など何も服用していない。高齢の野球チームというのは時々聞くが、傘寿とは恐れ入った。しかも、その言がすごい。完璧にアッパーカットを食らった感じです。「80歳がなんだ、80歳だからどうした、80歳だからやるんだ。・・」
・川柳
「長生きも出世のうちよ凡人は 大野文江」
確かにそうだ。出世とは文字通り世に出る。長生き、80,90,100になる確率はどんどん減る。つまり長生きする人は、選ばれて「世に出る」人。
・かといって手放しで喜んでばかりはいられない。永遠の別れにいつどこで纏わりつかれるか分からないからだ。
投書から⇒「気まずくなったら仲直り」
この方は、「人と気まずくなったら、すぐに仲直りする」ことをモットーにしておられるとのこと。「こう思うようになったなったのは、30代から続く膠原病、腫瘍の手術、息子の死などを経験して、人が生きるということは,非常に不安定なことなのだということに思い至ったからである。」このように述べておられる。だから、何かの行き違いで人と気まずくなったら、次に会う時にはぜひ笑顔を回復しておきたい。素晴らしい人生訓ではないか。