文芸春秋5月号から
地球温暖化問題では、結局のところ今でも意見が分かれています。これは現象を捉えるスパンの問題で、ある意味両方とも正しい。数十年単位のミクロで見れば、最近30年で0.5度上昇しており、温暖化を示している。
一方、数万年単位のマクロで見れば、現在は暖かい間氷期にあり、今度は温度が下がり氷河期へ移るのは確実です。それに抗うには、化石燃料をどんどん燃やしてCO2をださなくてはならない。このように尺度が違うと、導かれる結果も違うのです。
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問題は、いつから現在の温暖化傾向が反転して寒冷化に向かうかである。過去の例では気候は意外と急激に変化するので、むしろそちらのほうが怖い。なぜなら寒冷化が進むと地球規模の食糧難になるからである。
・終活の定まりきらず春の雷