高額療養費制度

前にも書いたが、日本国の医療保険制度の目玉は、①国民皆保険と、②この高額療養費制度。

①は読んで字の如し。②はなにかというと、医療費がいくら高額になっても個人は一定額を払えばよい、残りは国の保険がカバーする、という結構な仕組みである。しかも医療の質は完全平等。これは、まやかしの社会主義よりもはるかに高尚な社会主義的平等の制度である。国の保険がなくて高額の民間保険にも入れない米国の低所得層が聞いたら泣いて喜ぶだろう。

それはさておき、再来年から個人の支払い上限額を値上げしようと企んでいるらしい。

すなわち、下記表によると、70歳以上の年収370万円未満の場合は、現行支払い上限は4.4万円。これがどのくらい引き上げられるかだが、まあ1万円くらいか。それでも5万円程度で済む。

つまり、入院して5万円くらいの支払い能力があると思えば、別途民間の医療保険にわざわざ加入する必要はないということである。

収入年370万円(月30.8万円)未満というのがみそで、これを1円でも越えると上限が倍の8.7万円に跳ね上がるので注意しよう。

しかし、この階段はあまりにも急で無配慮だ。369万円だと4.4万円で、370万円だと8.7万円!

数段追加して緩傾斜にすべきだ。

どうせ改訂するなら、数字だけでなくこういうところもきめ細かく直して貰いたい。庶民の味方?公明党の存在意義は大きい。

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