ジパング倶楽部という、シニア向けのJR切符割引会員組織があるが、そこの会員になると毎月旅行に関係した内容の雑誌が送られてくる。その10月号に俳句にぴったりの写真があったのでここでシェアさせて頂こうと思います。
宿は昔ながらの佇まい、電柱も看板もなしという宿場町の風情を保存した界隈とのことである。
この写真は俳句魂を痛く刺激した。
⇒山路来て妻籠朧の薄灯り
この雑誌のもう一つのお楽しみは川柳です。たい平師匠がお題を出して選をしている。今月の題は「料理」。そのなかの一句が非常に重要な内容を連想させる部分があるので、句を転記させてもらいます。著作権侵害については、ちょっとの間ご容赦を。
・スーパーの料理お皿に盛っただけ
宗景マリ子様作。
最近レストランでもビュッフェ形式のところが多く見られるようになりました。ビジネスホテルの朝食も殆どこれではないでしょうか。実はこういうところの料理の殆どは自前でなく外からまとめて取り寄せて皿に並べているだけだそうです。(行ってはいけない外食、南清貴、三笠書房)ということは添加物が必然的にてんこ盛りということになります。有名ホテルのビュッフェもこの類がなしとは言えぬから要注意と本は述べている。ビュッフェ会場でお寿司を作ったり、簡単な卵焼きなどを実際に料理人が作っているのを見ると、ほかの盛りたくさんのお皿のものもそこで作っているような錯覚に陥るが、それは単なるデモだから騙されないようにとのことです。
蛇足ですが、俳句と川柳の違い。
俳句は季語必要、川柳は不要。
俳句:抒情性(詩)が柱。人の喜怒哀楽は言葉で直接表わさない。季語に託して表わす。絵画でいえば風景画。
川柳:喜怒哀楽を直接表現。風刺、諧謔が中心。叙情性の重要度は低い。絵画で言えば、人物画。
一時期川柳にも手を染めたが、私には不向きのようです。
・秋の夜の温もり冷めて独り鍋
・秋風に潮の匂ひや里の海