過激なリビングウイル

●このチラシは私の作品です。老いぼれたとはいえ、一応公民館で初級者用のパソコン講師をしているので、請負で作ったものです。勿論ギャラなし、ボランティア。

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今朝の句

こだわりを風に流して菊日和

●昨日、近藤誠先生提唱のぽっくり逝く技術について書きましたが、そのなかで、リビングウイルをはっきり書き残すことを強調しておられます。リビングウイルとは、自分が受けたい終末期医療、ケアについての意思表示です。近藤先生自身のリビングウイルは

実に超過激で目が点になりそう。その根底には、医者にかかったら最後なかなかぽっくりとは逝かしてもらえないという信念というか確信というか、終末医療への不信感が渦巻いておられるからとお見受けする。ではちょっとそれを覗いてみましょう。

まず、先生自らのご家族に対して。家で倒れたとき⇒「その辺で倒れてもほっておくように。そばに寄るな。救急車を呼ぶな。」

外で倒れたら救急車に乗せられて病院へ行ってしまう。そのときのためのリビングウイル。

「いっさい延命治療をしないで下さい。私は今日まで自由に生きてきました。今まで好きなことに打ち込んで幸せな人生でした。そして自分らしい人生を終えたいと思っています。今私は意識を失っているか、呼びかけに少し反応するだけだと思います。すでに自力呼吸が出来ないかもしれません。このまま命が尽きても何も思い残すことはありません。だから救急車を呼ばないで下さい。すでに病院に居るのなら、人工呼吸器をつけないで下さい。自力で飲食できないなら無理に口に入れないで下さい。点滴、チューブ栄養、輸血、人工透析、昇圧薬等一切不要です。もし苦痛の状態なら、モルヒネなどの緩和ケアはありがたくお受けします。私はこの文章を冷静な意志の基に書き、家族の了解を得ています。一切延命治療をしないで下さい。この最後の願いをどうぞかなえてください。決して後悔しないことを誓います。」

●このリビングウィルをかなえるためには自宅で最後を迎えるということになりますが、その際条件によってはちょっと問題が波及するようです。条件とは、借家の一人暮らし。驚いたことに、孤独死の借家は不動産の事故物件なんだそうです。そのため、一人暮らしの高齢者は孤独死を恐れる大家さんのためにほとんどが貸し渋りにあい途方にくれることになるそうです。昨夜TVで見て本当に驚きました。自殺でもない殺人事件でもないのに事故物件で商品価値が下がる、なんかおかしいと思いますが如何でしょうか。