久しぶりに面白い番組を見た。NHK2CH(ETV)先週土曜」午後11時からの「よみがえるアーカイブスTOKYO」。くだらないバラエテイ番組をやめて、こういう類のを夜中でなくゴールデンアワーにやるようだったら視聴料を払ってもいいかなと思う。
この番組はフランスTV局制作のもので、かつてNHKが放映したNHKスペシャル「カラーでよみがえる東京」が下敷きになっている。この映像をフランスのTV局に提供し、彼らが独自の視点で制作した番組が今回ので、そのノーカット版である。アマチユア写真家や西洋人によって撮影された当時の映像を発掘して最新技術を駆使してカラー化したもの。とても興味をひかれた。とくに明治中期にとられた動画には目が釘付けになった。さらに目が釘付けになったのは、関東大震災の大火災のカラー動画である。つむじ風に乗って迫ってくる炎の恐怖の臨場感はすごかった。
このアーカイブスは3部建てである。1.江戸から東京へ(~1928年)2.1928~1945(終戦)3.1945~現代
この間、東京は2度の大災害で徹底的に破壊しつくされた。にもかかわらず10年に満たない短期で蘇った。(関東大震災と大空襲)今後も平和だったとしてもいずれ巨大地震に見舞われ未曽有の破壊を経験するだろう。しかし、経験則によれば必ず短期で復興する。経験則がないのが原発事故である。チェルノブイリも福島もその途上である。しかも復興が完了するのかどうかは今だに心もとない。私はこの番組を見てそのことを考えないわけにはいかなかった。
以下にTVの画像36枚を2回に分けて投稿する。今日は第一回。
フランスでの公開に際してのインタビュー
ナレーションより
「東京は60年以上にわたり世界で最大の都市である。人口3600万人の大都市圏の中心地は度重なる試練を乗り越えて今日に至っている。テクノロジーに囲まれた都市社会の未来の姿がここにある。しかし、150年前までは江戸と呼ばれる木造家屋の立ち並ぶ人口100万の街だった。近代日本の躍進と共に拡大した東京は過去の記憶を捨て去ったようだ。それらは、アマチュア写真家などの映像にしか残っていない。今回はそれを構成カラー化した。
日本橋築地魚河岸