今年も日本人ノーベル賞受賞者のめでたいニュース。
本庶博士は72歳でRECOCA世代である。今回のノーベル賞の勢いを若い世代に継続してもらいたいと思う。
懸念されるのは現在の大学における若者の研究環境だ。博士課程修了者の研究者としてのポストが著しく狭いために、博士課程進学自体を嫌う学生が急増していると報じられている。中国なんかではその逆なので、経済の次にこの分野でもいずれ抜かれてしまうのではと懸念している。
ところで、本庶博士の研究によってがん免疫療法へ道が開けたのだそうだ。その薬がすでに開発利用されているとのことで、これは初耳でびっくりした。これはすごい朗報だが、それにしては世の中がんを取り巻く環境が良い方に変わっているようには見えない。相変わらず非常に厳しい現状にみえる。先日も樹木希林さんが全身のがんで亡くなった。免疫療法ならこういうケースこそ最適だったと思うが医者は試さなかったのだろうか。
それから、マスコミに出てくる有名人はみながんを公表して医者が手を付けると、そのあと半年~一年足らずで亡くなる例が多い状況も一向に改善していないし・・。
笑点の円楽(もと楽太郎)さんが先日肺がんを公表された。ごく初期とのことだが、これまでの有名人の例があるので超心配だ。
2018年夏~秋のRECOCA自選句
・満天に楽の音涼し日本海
・朝日染む妻の濡れ手に初茄子
・思ひ出は星の数ほど盆の月
・閉院を告げし白衣の背に晩夏
・窓開けて邪念一掃蝉時雨
・清貧を生きてほうずき鳴らしけり
・マネキンのうんざり顔や夕焼ける
・ほろほろとさまよう秋の城下町
・憂きことの多き国かな秋の虹
・息詰めて色なき秋の風の中
・新涼の雲の流れや老ひ二人
・名月や人生これから深呼吸
・海鳴りやつるべ落としの無人駅
・子の逝きし湖の青さよ秋彼岸
・八十生きてこれでいいのだ大夏木