金儲けや戦争以上に大事なこと

前のブログ記事で8年前長男を事故死で亡くしたと書いた。それにしてはあっけらかんとした記事内容だと思った方がいたのではなかろうか。

実はこの事件が起こる大分以前に死は通過点に過ぎないという知識を得ていたからである。これに関してはかなり多量の書籍文献が役に立った。そのなかで印象深かったものを一つご紹介しよう。ご自身、ご親戚或いは知人でこの事態に直面している方が肩の荷を下ろす糧になると思う。これは決して宗教みたいな慰めではなく純然たる知識であることを保証する。

本の著者は米国で非常に著名な霊能力者でヒーラー、メアリー・T・ブラウン。1994年初版。

f:id:recoca1940:20181016113952j:plain

f:id:recoca1940:20181016114041j:plain

f:id:recoca1940:20181016114108j:plain

こういう書物に接すると米国の懐の広さに感銘を受ける。トランプ大統領に代表されるビジネス取引以外に関心のない人物とその対極の人物の共存、それが何の違和感もなく互いに自己主張できる自由さ、これは大きな魅力ではないだろうか。世界の指導者がこのヒーラーの助言を1割でも心にとめてくれたら醜い争いなどたちどころになくなるのにとつくづく残念である。

さて、ではこの書物の中で「死」についての最も核心的な叙述を紹介しておこう。以下転載です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

手放す

人生におけるもっとも大きな試練は、手放すということである。母親は子供が自分の人生を歩んでいけるよう子離れしなければならない。同様に子供の方もー。距離を置きながら愛するということが精神的幸せの鍵であり、手放すことを学ぶ鍵でもある。距離を置くことと無関心であることを混同してはならない。人生は手放すことの連続だ。いや、前進の連続だというべきだろうか。ー中略ー

何時手放すべきかを学ぶことは重要な叡智を身につけることである。手放す時を見分ける能力を身につければ不幸な時期を体験せずにすむはずだ。-中略ー

死は私たちが手放せるかどうかを問う究極の試練なのだ。それが自分自身の移行であろうと、愛する人の移行であろうと、とにかく死というのは、人生の中で最も重要な前進なのである。

肉体的な死(他界)は新世界へ旅立つパスポートなのだ。霊界の生活は真の民主主義によって統治されている。我々は自身の行動によって勝ち得た階層に到達することになる。物質界でのコネや富はこの地では一切通用しない。あなたの人間性そのものがあなたの地位となる。この世で身につけた叡智が至福へとつながる道を切り開くのだ。あなたが銀行の頭取であろうと出納係であろうと関係ない。問題はこの世における人生の質だ。だから、旅立ちの時に備えて、高潔、誠実、奉仕精神、愛情、ユーモアのセンスをもってこの世を生き抜かなければならない。-中略ーだからこの世の人生の目的は、学び、成長し、進歩し、他人に尽くすことだと悟るべきだ。

親たちは死について子供に嘘を教えている。死の話題はひそひそ声で語るか或いは全く触れずにいることで子供を守っていると勘違いしている。死を秘密事にしてはいけない。愛をこめて正々堂々と語られるべきだ。子供たちにお行儀や善悪の区別を教えるのと同じように、死を恐れるべきでないということを教えるべきである。死を日常の一過程、人生の一部分と考えれば恐れずに済む。花や木が春に盛りを迎え、冬には休息をとるということを例として示せばよいのだ。これは、人生を単純にかつ素晴らしく的確に比喩した例だ。そして何よりも親たち自身がまず死に対する恐怖心を取り除くべきであることは言うまでもない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

死に対する恐怖心。これはそう簡単に短時間で取り除けるものではない。これについてはRECOCAの経験上断言できる。RECOCAはかれこれ30年近く書籍文献を読み漁り、前頭葉では理解したが、ここでいうところの恐怖心がなくなる、つまり知識が身に着く、いいかえれば深層意識に入り込むには何かが足りないのである。それは修行の欠如なのか宗教的信仰心の無さななのか、なんなのかいまだにはっきり見いだせていない。