悲しみの掟

前に紹介した、米国有数の霊能者メアリー・T・ブラウンのことばです。

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少し長いですが以下引用です。この記事が、悲しみに直面している方々に多少なりとも慰めになればこれにすぎる幸はありません。

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悲しみの掟

悲しむことは人生では避けて通れない。もう悲しみは乗り

越えたと思っても、予告もなしに舞い戻ったりする。悲し

みは素晴らしくも厳しい教師だ。私たち人間が立ち向かう

闘いだ。話合い、号泣、時間、そしてお互いの助け合いに

よって、その闘いを勝ち抜くことができる。悲しみは物質

界が一時的な状態であることを思い出させてくれる。私た

ち人間は誰をも所有することはできない。必ず別れを言わ

なければならないのだということを、理解させようとして

いるのだ。

私たちは素直に悲しみにひたる必要がある。もし、寂し

さ、心の傷、怒りなどを表に出さずにいたら気分が滅入っ

てしまうだろう。

悲しみが癒される時間は人さまざまだ。苦悩する人を相手

にする場合は辛抱強くならなければならない。つい、もう

十分悲しんだじゃないの、といってしまいそうになるが、

苦しむ家族にそういう言葉を投げるとさらに絶望させ孤独

に追い込んでしまうこともあるのだ。また、悲しむ友人を

見ると、どうしてよいか分からず、つい友人を避けてしま

いがちになる。しかし、悲しんでいる人の話を聞いてあげ

ることが必ずその人の助けとなる。悲しみを解き放つには

それを口に出す必要があるのである。だから、一緒に時を

過ごしてあげて欲しい。おそらく相手には救いを求めるほ

どの気力は残っていないだろうから、私たちの方からいつ

でも救いの手を差し伸べられるようにしておかなければな

らない。悲しむ人と一緒にいてあげるということは、人の

役に立つ素晴らしい機会なのだ。ただ黙って一緒にいてく

れるだけでいいという人もいるだろう。また思いっきり泣

かせてあげたり、夕食に連れ出してあげる方がよいという

場合もある。怖がらずに手を差し伸べてほしい。あなたの

愛情と思いやリはとても有難がたられるはずだ。

死後の世界や輪廻転生について、深く敬虔な信念を抱くこ

とも、過度の悲しみから身を守るための強力な助っ人であ

る。霊となった知人が、私たちの嘆き悲しむ思考パターン

のために混乱させられるかもしれないとわかっていれば、

いつまでも悲しみに浸ってばかりいてはいけないと思える

はずだ。

人間だれしも愛する人を恋しく思うし、一緒にこの世にい

られることを願う。たとえ永遠の別れではないとわかって

いても、さよならを言うことは誰にとっても簡単ではな

い。だが、死というものは存在しない。――形が変わるだ

け――と確信していれば、いつまでもぐずぐずと嘆き悲し

んでばかりいられないはずだ。友人が生涯最良のバカンス

に出かけてしまったと言って取り乱しているようなものだ

からである。

あの世を見ることができ、故人からのメッセージを受け取

ることができるという私の才能は自分を含めて多くの人が

他界のプロセスを理解するうえで役立ってきた。その才能

のおかげで私は死に直面しても恐れを感じない。でもそう

いう特別の才能があるからといって人間的な感情を抑えき

れるというものでもない。

私の人生は今まで他界した多くの人たちのおかげで、大い

に豊かなものになった。私は彼らへの感謝の気持ちを表す

つもりで、自分の人生を懸命に歩んでいる。自分がそうさ

れたいと思う形で、友人たちの他界に対処している。彼ら

を恋しく思い、涙を流した後は、あの世へ旅立させてあげ

る。恋しがられるというのは一種の賛辞だ。だが、他界し

た者の不滅の魂にたいして時間とエネルギーを費やして悲

しんでばかりいられたら、他界した者も心が痛むはずだ。

他人に尽くすという行為は、悲しみをいやすにはとても効

果的な薬である。恋しく思う人間をこの世に連れ戻すこと

はできないが、他人を助ける行為で彼らの思い出に報いる

ことはできる。自分の人生を歩み続けるというのは、故人

に対する忠実心に欠けていることにはならない。普段の生

活をつづけながら、愛する人の思い出に誠実であることは

できるのだ。

死は一時的別れである。愛する人間とはいつかまた会え

る。私たちは人生への情熱を通じて、愛する人の思い出を

いつまでも大切にしておくべきだ。この世で過ごすそれぞ

れの瞬間が、誰かを助けるための機会となる。