モーツアルト亡くなる年に作曲された合唱曲「アヴェ・ヴェルム・コルプス」。これを今年のRECOCAのクリスマス曲として選定しました。一週間クリスマスの前倒しですが、最近完成したらすぐやらないと忘れてしまうので。そのかわり来週には何か別の相応しいのをアップできればいいなと思っています。
この曲は何とも清らかで天国的な響き、まるでモーツアルトはこの世に別れを告げることを予感していたかのようです。アヴェ・ヴェルム・コルプスとはラテン語で「めでたしまことの御体」という意味、つまりキリストの遺骸のことです。ラテン語のテキストがあって、多分何人かの作曲家が曲を付けてると思いますが、アヴェ・ヴェルム・コルプスといえばモーツアルトに尽きると思います。
さて、このような繊細な曲をオカリナでやるのは大変難しいので、アルトリコーダー(ソプラノリコーダーより一回り大きいサイズ)で演奏しています。それも時価3000円のヤマハプラスチックリコーダーで。本当はベルギー製30万円の木製リコーダーを使いたかったのですが、しっくりいかない部分があったので別のにしました。どこが気に入らなかったかというと、「替え指」というテクニックの部分です。少しマニアックな話になりますが、リコーダーやオカリナは吹く息を弱くすると音程が下がってしまうので、弱音(ピアノ)にしたいときは正規とは別の抑え方をします。これを「替え指」といいます。ですから、正規とは別の替え指2種類の指使いを覚える必要があります。たまたまプラスティックリコーダーにしてみたら、替え指の音がすごくよかったのでこちらを採用しました。全曲のうち1/3くらい替え指で演奏しています。特に各フレーズの最後とか、はじめ、弱起の部分等。
では、RECOCAのリコーダーで、アヴェ・ヴェルム・コルプスをどうぞ。
本物の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」はこんな感じです。