オカリナについて

今晩は。

今日もキーボード慣れのために記事を書いています。なかなか富士通PC快適な使い心地です。記事の最後におととしの10月の記念すべきユーチューブ動画第一作を回想していきます。

近代のオカリナ

こういう壺上の音の出る道具みたいな、楽器みたいなのは岩をくりぬいたような感じのものがメソポタミアの遺跡からも出土しているというから古くから世界中にあると思います。しかし、西洋音階を意識した楽器としてのオカリナの歴史は新しく150年くらいしかないので、演奏するジャンルに特別なものはありません。これが、400年以上の歴史を有するリコーダーと大きく違うところです。

近代のオカリナの元祖は、イタリア中部ブードリオというところの職人によって作られたといわれています。オカリナはイタリア語でかわいいガチョウの子という意味です。(正確な発音はオカリーナ)陶器のように土を焼いて形を作り窯で焼きます。こういう壺状楽器は、体積に対して穴が開いている面積の割合で音程が決まります。穴の位置はどこでもいいのです。これがリコーダーなどと大きく異なるところ。ですから、作ってしまってからのピッチの調整が効きません。それと、オカリナは焼くと粘土の収縮によって、音程が半音から1音程上がってしまうこともあり、正しい音階のオカリナを作るにはものすごい技術と経験が必要です。にもかかわらず、コンサート用でもわずか数万円で入手できるとは、モダン楽器の何十、何百、場合によっては何千万という金額に比べればタダのようなものです。だから基本的にピッチの非常に正確なオカリナなんてのはありません。楽器の音程の狂いは息の吹き込み方で調整するのが基本なのである程度の奏者の音感が必要です。そうでないと音痴なメロデイになってしまう。ここのところが、オカリナの難しいところだと思います。発音は馬鹿みたいに優しいのに惑わされて、やってみると馬鹿みたいに難しいとよく言われますが、原因は不安定なピッチ調整が奏者の息使いに任されているところが原因でしょうね。

さて、イタリアで開発されたオカリナの指孔は、表に8個、裏に親指用に2個開いています。これで、ドから1オクターブ上のファ迄の音が出ます。もちろんすべての半音もOKです。これが日本に入ってきて、音域拡大の改良がなされました。左右の中指の穴の先に小穴を開け、これによって下のシとラが出るようになりました。下のソまで可能なのもあるようです。この2音の拡張は非常に大きな改良で、ソロで可能な曲が一気に増えます。しかし、ヨーロッパでは今も日本の改良版は普及していないようで、そのためかソロよりも、いろんな大きさのオカリナを交えたアンサンブルが主流みたいです。

いま日本の公民館にはたいていオカリナサークルがあるほど普及してきました。さらに最近高品質のプラスチックオカリナ(3千円程度)がでまわってきたので、学校教育の教材としてもリコーダーと並んで取り上げられるのではないかと思っています。ですから、オカリナ演奏は子供からお年寄りまで生涯学習の格好の材料だと思います。

記念すべきユーチューブアップオカリナ第一号、ふるさと変奏曲です。2017年10月。

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