浮世離れ

今朝は春雨。今後の雪は「春の雪」。積もってもすぐ溶けるはかない淡雪、というのが季語の真意。

浮世離れその①

14歳からの宇宙論佐藤勝彦)を拝読。実によくわかる。RECOCAの知能は14歳レベルということがよく分かった。しかし、子供に難解なことを、嘘でなく、ごまかしなくしかもわかりやすく話すのはよほどの大家でないと難しいと思う。ちなみに、凡人は難しいことを難しく話し、愚人は易しいことを難しく話す、とは古来からの箴言

近年の宇宙論での浮世離れその一⇒マルチバース

ユニバースの対語。つまり、宇宙は無数にあるという説。宇宙生誕後急膨張の過程で子宇宙、孫宇宙が雨後の筍のごとく生まれれて独自に進化する。その数、10の200~500乗個。知的生命体が生存できるわが宇宙はそのうちの一つで、偶然そうなったもの。超低い確率でも母集団が無数なら実現するかもしれない。つまり、初めに神様の一撃がなくても物理法則だけで説明できるということである。ただし、はじめの母宇宙の誕生はこの限りではない。(まだ現段階では、神様が必要)しかし、これは物理数学理論で導けばこうなるという話で、本当のところどうなんだと問い詰められれば分からない。今までのことは数学上のお遊びで、本当は神様が作ったのだというのが真実かもしれない。

浮世離れその二⇒イギリス17世紀宮廷のリュート歌曲

昔こういう曲が歌われたり、リュートマンドリンの親玉の形で雅な、かそけき音色で貴族に親しまれた。)で演奏されていた。そのうちもっとも有名な曲がジョン・ダウランド作曲の「涙のパヴァーヌ」。この原曲はダウランドの生前からあったもので、これをダウランドが編曲、自分で歌詞をつけたのがリュート歌曲「流れよわが涙」で、これを器楽に編曲したのが「涙のパヴァーヌ」である。現在の古楽の分野でも最もポピュラーなレパートリーで、リコーダー、リュート、声楽で広く演奏されている。

流れよ、我が涙 泉より
永遠に追放され、私は嘆きに沈む
夜の黒い鳥が、悲しい辱めを歌うところで
私はひとりぼっちになっている

失せよ、むなしい光よ もう輝くな
夜の闇は、深すぎることはない
絶望の内に、末期の運命を嘆く者には
光はただ辱めを暴くだけなのだ

我が悲しみは、決して癒されはしない
なぜなら、憐れみは消え失せ
涙と、ため息と、呻きにより 私の疎ましい日々は
あらゆる喜びを失ってしまったのだから

幸せの最高の絶頂から
我が運命は転げ落ち
恐れと、嘆きと、苦痛が 私の不毛な日々にて
望みが消え失せた後は、我が望みとなる

聞け、暗闇に住む影たちよ

以下略。

こういう詩を書いた御仁、さぞかし根暗と思いきや、明るい性格だったとのことである。

・まずRECOCAのオカリナで、涙のパヴァーヌ

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・声楽で

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