砂漠を疾駆するSL、なんかロマンティックだと思いません?
先日NHKの回顧番組で1980年放映のシルクロードをやっていましたがその中にゴビ砂漠を走るSLの動画が出てきたので切り取ってみました。やっぱり動画でないと迫力が半減しますが、その一端でも静止画像から推測していただければ幸いです。
NHKが取材に訪れた1980年というのは、ちょうどゴビ砂漠を走る鉄道の線路が敷き終えられた直後の年でした。そのころはSLでスタートしたということです。その鉄道の名は「南きょう」鉄道。「きょう」の中国語漢字が出てこないので仮名にしました。場所は新疆ウイグル自治区トルファンからコルラまでの476km。ゴビ砂漠をタクラマカンや天山山脈に沿って走ります。圧巻は天山山脈を貫く6kmのトンネルです。従来険しい山岳地帯を10時間近くかけて超えたのが、この鉄道の開通によって僅か30分で通過できるようになったとのことです。この鉄道はその後西に延長してカシュガルまで到達予定とのことですが、現在はもっと延長しているでしょうけれど現状どうなっているかは調べてありません。
モンゴルやチベットは、自治区とはいえ実質中国の支配下にあります。この鉄道敷設によって多分モンゴルの生活の利便性は大幅に増したことでしょう。ですが彼らはこういう飴だけを与えられているわけではありません。鞭の部分は相当にひどいということも覚えておいたほうが良いです。その種の本を見ると、昔日本軍がやったとされる行為に勝るとも劣らない感じがします。今香港で若者が決死の覚悟で騒いでいるのは、中国本体に取り込まれると行く末どうなるかが分かるからでしょうね。事例が近くにあるわけですから。
では砂漠のSL画像
雪をかぶっているのは天山山脈。
取材班用のラクダも貨車に積み込む。途中で徒歩で天山山脈越えを経験するため。取材班は根性があった。
もはや徒歩登頂越え7時間の苦労はしなくてよい。汽車なら僅か30分寝てればすむ。この違いは大きい。