徒然草⑦/♬庭の千草(またの名を、夏の名残のバラ)/コロナ肺炎

徒然草139段 こんな庭が欲しい

現代語訳引用 絵巻で見る読む徒然草 朝日新聞出版 76ページ

「庭に植えておきたい木といえば、まず松と桜だ。そして梅。柳も面白い。若楓の新緑は、どんな花や紅葉にもまさって美しいものである。橘や桂は大きな古木がよい。草は山吹・藤・杜若・撫子。秋になれば、荻・薄・桔梗・萩・女郎花・藤袴・紫苑・吾亦紅・刈茅・竜胆・菊などがよい。蔦・葛・朝顔のような蔓草は、丈が低く、あまり生い茂っていないのが良い。珍しい植物や、聞いたことのないような名前のものを、もてはやして植える必要はない。」

さて、これに付け合せる歌は、庭の千草(またの名を夏の名残のバラ)

アイルランドの歌で、原詩はトーマスムーアのThe last rose in the summer)。これがどういう経緯か分からないが、明治17年に庭の千草という題でバラが白菊に変更されて 

小学校の教科書に掲載されたのが日本初見である。実はこの曲は、夏の名残のバラという曲としてオカリナでアップしてあるのでここではこれを再掲しておく。庭の千草の詞は次に示す。

庭の千草

庭の千草も虫の音も

枯れて寂しくなりにけり

あぁ白菊 あぁ白菊

一人遅れて咲きにけり

露もたわむや菊の花

霜におごるや菊の花

あぁあわれあわれあぁ白菊

人のみさおもかくのごと

この詩はいろいろ解釈できるが、はじめの4行で、愛する人に先立たれた寂しさを庭の枯れた風景に託しているように思える。一人遅れて咲く、とは残された人が寂しさを克服して生きようとする様になぞらえていると勝手に解釈した。兼好氏の文にドラマチックな動きを加えるという意味でこの歌を無理やりマッチングさせた。

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蛇足ですが、コロナ肺炎。

武漢から特別機で帰国の日本人。TVレポーターがインタビューしてたそうですね。私はTVを見なかったのでまさかと思いまいたが、なんというアホさ加減のTVでしょう。奈良の運転手の件を教訓としなかったのか。人⇒人の2次感染が起こることを前提にしないと。レポーターから3時4次感染が広がったらどうするつもりでしょうか。この肺炎はインフルエンザ程度の大したことない疾患だと決めつけて行動してるようだけど、どうして日本はなんでもそんなに甘ちゃんなんでしょうね。中国発表の数字を額面通りと信じ込んでしまっている。ある説では実際の数字は公式発表より2桁違ってるといっています。そうすると致死率も何%、何拾%かわからない。本当のところはこれからの推移を見ないと怖さの実態は見えないのです。そんな中で、帰国者600人を自宅待機にしてしまっていいんでしょうかね。私は当然1,2週間のホテル隔離だと思っていました。厚労省も甘い性善説から抜け切れていない。日本中に広がってオリンピックに支障が出たらどうするつもりでしょう。今日本の重大案件はオリンピック開催なんだから、過剰でもなんでもいいからあらゆる手段で2,3次感染を拡大させないで封じ込めることであるはずです。