コロナ薬レムデシベル

厚労省は抗ウイルス薬レムデシベルを早期使用のため特例承認の手続きに入ったと朝刊が報じていた。この薬は前々回小生のブログで米国CNNの報道として紹介した薬のことです。米国で早期使用のための治験が進んでいるのでそれを準用して日本の手続きを簡略化しようというものです。手続きは日本としては異例の迅速さでいいのですが、新聞の見出しに「回復はやめる効果期待」とあるのはちょっとプラスの誤解を生みそうなので注意した方がいいです。効果については正確にはこういうことです。

重症者に対する偽薬とレムデシベルのグループ試験の結果ですが、

回復までに要した日数 偽薬15日、レムデシベルだと11日。4日早く回復したということです。ただし死亡率は差がなかった。これは米国の試験結果ですが、それ以前にも中国で同様の試験がやられていた。中国の結果は差なしでした。だから手放しでの期待はできないと思います。それと注意すべきは副作用です。上記の試験で出た副作用は、貧血、血小板減少症、など。さらには、逆に急性呼吸不全で重篤化した人が28人もいたとのことです。さらに承認されても厚労相も言ってるように日本での必要量の確保は絶望的です。外国の製薬会社の生産でしかも世界で奪い合いになっているからです。だから日本としては在庫が200万ある国産のアビガンにかけるしかないと思われます。しかしこれも副作用がかなり大変だという情報が漏れ伝わっています。