ヨードでうがい?

昨日の朝日新聞見てびっくりしました。大阪府知事の号令でうがい薬イソジン特需が発生?何事かと、よく読んだらなんか「?」の類みたいに感じた。マスクやアルコールもこの程度のことで右往左往した結果なんだと改めて思いました。イソジンヨウ素(ポピドンというんですか?)は非常に強力な抗炎症薬で細菌やウイルスの殺菌効果はすでに知られており、強烈な扁桃炎痛の時などにも使います。ですから、のどにコロナ菌がいれば当然殺菌されるのは、いまさら知事に言われなくても・・という気がします。ですから常に口腔・喉をイソジン漬けにしていれば感染予防になるかもしれない。丁度有害紫外線がコロナにも効くように。問題は人間の皮膚・粘膜には強すぎて、紫外線やイソジン漬けは諸刃の刃、有害であることです。粘膜を損傷したり有用な細菌迄一網打尽にしてしまいます。だからコロナのいない大部分の人にとっては副作用のほうがはるかに問題です。近所の開業医さんでも、仮に喉の痛みなど症状のある時でもイソジンを使わないようにという指導をするようになりました。代わりに塩水を使えと。イソジン会社よ、ぬか喜びだぞよ。

これには医学的な裏付けがあります。

https://www.kusurinomadoguchi.com/column/mouthwash-effect-19836/

上記のURL記事によると、1987年に行われた小学校での調査があります。これは、ヨードうがい薬と塩水うがいでインフルエンザ罹患率に違いがあるかという目的の調査でしたが、両者に差は無いという結果でした。

最近では、2005年の論文が有名だそうです。京大保健管理センターによる論文で、健常者のうがいでの風邪予防効果を検証したものです。対象は18施設、387名。①水でうがい②ポピドンヨード液でうがい③なにもしない、各グループ2か月間の追跡調査の結果は。①の水は、何もしないより40%余計に風邪発症が少なかった。対して②のヨードうがいは有意な効果なし。理由は書いてないですが、常在菌も一緒くたに殺してしまったからではないかとRECOCAは推察します。

以上諸々のことを考察して、大阪府知事に進言。

ヨードがコロナ感染者の唾液中のコロナ量を減らすのは分かっているので、追加として塩水うがいではどうかを調査してもらいたいですね。塩水もコロナ殺すか?常在菌に対しては?。粘膜への刺激はヨードよりずっと小さいから、塩水有効ならヨードよりは遥かにましでしょう。大阪発、一日3回塩水でうがいしよう、なんてことになるかも。