暑さ本番

今週は東京34度予報です。コロナより鬱陶しい感じ。

今の時期お盆になると終戦の回想がマスコミにいろいろ出ます。昨日も特攻隊をテーマにした映画をやっていました。特攻のように、人間を兵站消耗品扱いする戦術で本当に勝てるとみんな思っていたのか、どうなんでしょうね。政府や軍部中枢の中にも疑問視する人は少なからずいたと思います。人間の交換はいくらも可能だが飛行機は希少品、大事に乗れという感じです。おかしいと思っても声をあげることは非国民のレッテルを貼られるのが怖くてできなかった。いったん国の方針として決まったことに対する同調圧力は昔も今も大変なものがあります。

ところが当時の特攻隊員でこれにあらがった特攻隊員が少なくとも一人いたという記事を読んでびっくりするとともに、その日本人らしからぬ反抗精神に勇気づけられました。その人はなんと空母に体当たりせよという特攻命令に従わず、9度も特効出撃の度に生還して、終戦まで生き延びたという猛者です。特攻映画では、一度でも生還すればそのパッシング、いじめたるや半端なのものではないように描かれていますが、本当はどうだったのでしょうか。生きて蔑まれようとどう扱われようとその気になれば生還が可能だったのか。その人はなぜ周りからの強い同調圧力をはねのけることができたのか。それは、「これがしたい、これが好きだという感情への強固なこだわりだった」とこの方を取材した本の著者はのべています。こういう感情は個人のわがままと受けとられて、公共の福祉優先のもとに退けられるのが普通ですが、国の誤った方向性を正すにはやはりこういう個人個人の根源的な感情に正直に従うことが大事なのだと改めて思いました。

涼しそうな曲で締めくくります。リコーダーで霧の摩周湖再掲。

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