2月18日の私のブログで、厚労省がCt値を低くするよう保健所等関係機関に通達を出したという趣旨の動画を紹介しました。日本におけるCt値は感染研が昨春決めた40~45という値を使っていますが、感染症の専門家はこれでは他への感染能力や発病能力もない疑似陽性を増やすだけだからもっと低い値に改定すべきだとネット等で発言されてきました。これを受けたかどうか分かりませんが、厚労省も1月22日付でCt値を10減らして30~35にすべしとの通達を出したことを報告する動画が某政策研究所作成の動画で出ていたので、私のブログ記事で紹介しました。
ところが、この厚労省の通達にはCt値引き下げを言及していないということを指摘する下記の動画がアップされていました。陽性者数の日変化を見ると減少幅が限定的なので、Ct値引き下げはなされていないという指摘は正しいと思えます。下記動画では、そのことを実際に厚労省と保健所に電話して確認しています。結果的には、最初に報告された動画作成者の厚労省文書の読み込みが甘かったといえます。ですから、現在1000人まで感染者が減少しているのは春になって暖かくなったことが主因でCt値の変更とは無関係でした、というのが今日の私の記事の趣旨です。
ところで下記動画ですが、厚労省と保健所に一般国民が込み入った専門的なことを電話で質問しようとするとどういう対応をされるかが良く分かる非常に興味深い動画なので、1時間と長いですが視聴をお勧めします。基本的にはたらいまわしと内部の職員には絶対に電話は取り次がない、質問はメールでするようにといわれるようです。そしてその回答は運よく来ても何か月も先に木で鼻を括ったような内容であることは普通とのことです。
それから、驚くべきことに、厚労省も保健所もCt値の管理はしていないことです。現場の検査機関の裁量にお任せ。だから国中の陽性者1000人の陽性基準はてんでんばらばらだということです。もし、悪意の検査機関がいれば、Ct値をおおきく設定することによって陽性者が増え、その後の依頼検査数も減らないから収入増になるというよからぬことを考えるかも知れません。PCR検査の基本中のキを誰も掌握していない、日本はもう駄目ですね。ここまでお粗末とは。