前回の拙ブログで紹介した件名書籍の核心部分からかいつまんで紹介する。
私が最も心が揺さぶられ怒りを覚えたのは「幻に終わった横田基地への緊急着陸」の章である。記述によると、機体後部で爆発を確認直後同機は東京管制に緊急事態(メーデー)を宣言し羽田空港に戻ることを要請した。東京管制はこれを了承。しかしその後羽田空港より近い米軍横田基地へ直陸目標を変更して同基地へ着陸要請した。そして米軍はそれを了承、着陸許可を与えた。この事実は横田基地の職員による証言により確認されている。このことは航空事故調査委員会も米軍も認めている。ところが、横田基地を目前にして123便は突然進路を変え北方向に向かったのである。この進路変更は公式には原因不明とされている。横田基地への着陸を試みていた18時46分16秒と21秒の2回、高濱機長の「このままでお願いします」という言葉がボイスレコーダーに残されている。しかしその12秒後に「これはダメかもわからんね」と発言し、その直後に進路を基地方向からそれる北に変えている。その間に何が起きて基地へ着陸できなくなったのか。だれが着陸をNOとしたのか。少なくとも米軍ではない。推測であるが、無事に着陸されてしまうと機に何が起こって緊急事態になったのかがばれてしまうからではないのか。基地に着陸していたら乗員乗客524人全員あるいはその多くは無事生還できた可能性が高いはずである。なぜなら同機は垂直尾翼以外は無傷の状態だったからである。524名の命と引き換えにしてさえも政治的な何物かを死守しなければならなった結果御巣鷹山方面に追いやられたのが真相だとするとこれはあまりにも悲惨な事件だ。この間の真相解明に必要なのは日本航空が保存しているボイスレコーダーやフライトレコーダーである。ボイスレコーダーは公開されているが肝心な部分が改ざんされている可能性がある。なのでそのオリジナルを公開するように遺族側は何度も要望してきた。しかしらちが明かないので裁判を起こしたが棄却に終わっている。理由は、和解の際にそれ以上の要求をしないという約束をしているのだから開示の必要はないというもの。しかしとても不思議なのはJALは過去には開示したこともあるのに今回に限ってなぜかたくなに拒否するのだろう。私(すなわち著者)にはデータの開示が日本政府にとって、とてつもない真実を明らかにしてしまうからだと思えて仕方がないのだ。ではその不都合な真実とは何なのだろうか。この裁判は現在最高裁マターとなっている。
ここからいよいよ事件の核心に迫っていく。