米の流通不足続く

今月18日にコメ不足に驚いた記事をここで書いてから新聞、週刊誌でこの問題が頻繁に取り上げられているのが目に付く。(朝日天声人語、今日の朝日朝刊等)立憲民主の現代表(泉氏?)は党首選挙立候補のために米不足の現場を訪れたりして目立とうとしているし。この状況を農水省に問い合わせると23年米の全国の作況指数は「平年並み」だから問題ないはずとの回答らしい。しかし現にスーパーのコメ売り場は欠品だらけだ。また見て見ぬふりの役所仕事か?この相違は精米時の目減りが原因のようだ。米には、収穫したままの玄米と精米後に白米として残る量がある。2023年産米の精米後に残る歩留まりが過去10年間の平均を10%ほど下回っている。ある農家はコメ不足の原因の大きな要因は精米後の歩留まり減少であるとの見解。確かに玄米の段階での作況が良くても精米の歩留まりが悪ければ市場では不足を来す。農水省は玄米の作柄しか見てないのである。精米後の歩留まりが悪い原因は、よく言われるように猛暑による高温と渇水で品質が低下したことである。くわえて米の需要が今春から著しく伸びていることがあげられる。理由はインバウンド(外国人訪日)の増加と小麦に比べての値ごろ感である。実際、訪日客は既に今年過去最速で2000万人を超えている。その国籍が1位から3位まで東アジア(中国、韓国、台湾)のコメ食い人種なのである。さらにこの8月南海トラフ地震騒ぎでコメの買い占めもどきの動きも加わって米不足に拍車をかけている。

さらに、天声人語によれば、コメ不足の原因として見逃せないのは農水省による米の生産調整だと論じている。農水省のコメ政策の基本は生産調整つまり米を余らせない事だそうです。平常の場合はこれでいいが急な不足の時の小回りが不十分であることを指摘している。

いずれにしろ、現在の流通における米不足は2024年産の新米が出回れば解決に向かうであろう。しかしそれは短期的な解決であって、来年の8月になれば今と同じ事が起こることが危惧される。なぜなら、今年の猛暑は前年以上だからである。これを回避する対策は農水省に何かあるのだろうか。