日本人の主食と言えば断然お米だと思いますよね。ところがそれがかなり前(実際には2011年)から崩れて来ています。いまやパン食がごはん食を凌駕してると知って驚きました。学校給食でパン食が多くなっていることは知っていましたが現在もそうでしょうか。ご飯を炊くよりパンをそのまま配膳できるので手間が省けるのかもしれませんね。私は米国からの小麦輸入促進政策に日本がうまく載せられた面がとても大きいと思っています。
ごはん食のマイナス面である糖分過剰による糖尿病を恐れるあまりパン食に偏るとこれはこれでいろいろなマイナスがあるようです。まず第一に日本のパンはほとんどすべて米国からの輸入小麦が材料です。そのため残留農薬と遺伝子組み換えの問題の影響が心配になります。これだけでも問題が大きいのに、今回9月の週刊ポストの記事で新たな問題を知らされました。それは工場でパンに加工する工程に発生する有害物質「トランス脂肪酸」です。トランス脂肪酸はパンの製造において使用される植物油から派生する有害物質です。
週刊ポストが指摘するように多くの菓子パンや食パンに残留された状態で販売されているのです。これについての国のはっきりした規制基準はないとのこと。したがってあくまで危機意識を持った各人の自主規制に任されているといえます。トランス脂肪酸の過剰摂取は心疾患、認知症、前立せん癌、大腸がんリスクが50%高まるとの研究結果が出ています。(ハーバード大・1998年)これを受け、ニューヨーク市、カリフォルニア州が2010年から規制を開始、2018年にはWHOがトランス脂肪酸の食品への含有2023年までに全廃するとの目標を定めました。が、まだ達成できた国はないらしいです。なので次善策として各国は製品パッケージへの表示義務を設けることにしています。そうしたなか、日本ではいまだに含有量の規制はおろか表示義務も定められていないのが現状です。食品メーカーの自主表示に任されている状態なのです。とりわけ、食パンラベルへの表示義務がないのは問題だと専門家は述べています。私もすごい疑問に思いました。「重要なのはパッケージを見た消費者がトランス脂肪酸の有無を確認し、購入の意思を選択できることです。表示義務がないということは、消費者は知らなくてよいと言っているに等しいのです。」(米国ボストン在住大西医師)
国になぜ基準策定と表示義務化しないのか問うと、日本人のパン食が全摂取エネルギーの1%以下と少ないからその必要はないとの見解でした。(ポスト記事)ゆえに現状は消費者個別の危機意識の多寡に全て委ねられてるのです。なので、ポスト紙が山崎製パン、敷島製パン、およびフジパン発売の菓子パンへのトランス脂肪酸含有量を調査した結果表を出してくれているので参考のため載せておきます。これは、うちの家族は菓子パンを全くとらないのでどうでもよい情報です。しかし、食パンにその情報が皆無なのは不気味です。我が家の朝食はほぼパン食ですから。学校給食はどうだろうか。今もパン食中心だったら子供の将来の健康が心配です。