数日前こんな記事が出ていた。
地球上に現在棲息する野生生物(動物?)の多くが絶滅に瀕している。評価対象は4.6万種。そのうち、4.6万種が危機に瀕しているというから約30%が絶滅危惧種である。恐らくこれを止めることはできないであろう。絶滅の原因は殆どが人間の各種活動に起因するものであることが特異的現象である。。
実は約40億年前最初の生物が生まれて現在推定約150万種の動物が生存していると推定されているから実際の絶滅率は分からない。しかし、大変な事態であることには間違いない。
化石として残りやすい固い殻を持った動物が出現したのが約5.4億年前。それ以降生物進化が順調に進んできたわけであるが、実はその過程で半数以上の種が絶滅する大異変が、知られているだけで5回ほど起きている。一番昔は4.5億年前。この時は生物種の75%が絶滅した。次は3.8億年前に全種のうち82%の絶滅。動物が海から陸に上がって初めての大量絶滅。3度目は2.5億年前、この時はすごかった。史上最大の絶滅。なんと90%というから地球上の生物がほぼ全滅という事態。4度目は2億年前に76%が絶滅。そして直近の絶滅は5回目の6600万年前。この時一気に恐竜が滅びて哺乳類繁栄の幕開けとなった記念すべき事件であった。つまり恐竜が滅んでくれたからこそ現在の人類繁栄に繋がったわけである。
絶滅の原因は、直近5回目が巨大隕石の落下、それ以外はいずれも火山の大噴火である。隕石落下や火山噴火で巻き上げられた塵が地球を覆って太陽光を遮断し過酷な寒冷化をもたらすのである。そんな生物生存に不適な環境が何百、千年オーダーで続くので多くの種が絶滅していく。
大量絶滅の間隔は過去のの例ではおよそ1億年。種の存続期間はいくら幸運に恵まれても1億年と覚悟しておいた方が良い。果たして人類は与えられた1億年のうちどのくらいの期間を全うできるのだろうか。
現在起こっている種の絶滅速度は極めて大きい。それを考えると6度目の大量絶滅が既に始まっているとする学者が多くいる。勿論人類もその絶滅の仲間に入っていると思う。