以前ブログ仲間のneruzohさんから表題のような質問を頂いたことがありました。その時の私の回答は、日本は活断層だらけで安全な場所などありません、是非というなら海外移住をお考え下さい、でした。今考えると、これではいくらなんでも身も蓋もないのでもう少し真面目に考えてみました。
まず富士山噴火災害を回避するなら当然富士山からなるべく遠ざかるべきです。少なくとも関東圏の外へ。南海トラフ地震のことを考慮すると標高の高い海岸から離れた高台の場所がいいでしょう。
具体的な場所の本命は北海道です。但し将来の地震動予測地図を見ると道東海岸域は避けたほうがよさそうです。それ以外は札幌、小樽など都市部でも大丈夫そうです。道内では知られている断層が少なく、何より人口密度が小さいのが幸いして、地震が起きても災害になりにくいのだと思います。それと、北海道周辺海域では大きな地震がこれまでも起きていますが、それによる道内の災害は死者数を含めて統計上少ないのです。


上の表は最近119年間に日本で発生し、死者を伴った地震を海溝型と内陸型に分けて集計されたものです。海溝型というのは沿岸海上での地震(左の表)、内陸型というのは文字通り陸上の活断層地震(右の表)のことです。
まず左表の海溝型地震を見てみましょう。上からマグニチュード(M)の大きい順に並んでいます。鉛筆で左に〇印を付けたのが北海道海域で起きた海溝型地震です。これをみると結構たくさんのMの大きな地震が起きていることが分かります。ところがそれに伴う死者数を見てください。本州におけるMの大きな海溝型地震の死者数に比べて桁違いに少ないことが分かります。さらに右表の内陸型地震においては、この119年間に死者を伴った地震はたった2例しかなかったことを示しています。これが事前避難地の本命として北海道を上げる理由です。
そのほか穴場として挙げるとすれば最近活断層が動いた内陸型地震の起こった場所です。例えば神戸とか熊本です。何故なら活断層が動いて地震を起こすのは数千年から数万年間隔だからです。つまり直近の活断層跡地は少なくともあと千年は静穏のはずだからです。ただし、海溝型地震の津波を避ける意味で高台に住むこと。しかしそれでも、近くに未知の活断層があればその地震に遭遇するリスクがないとは言えません。
さて、下図は最近119年間に発生したM7以上の地震を赤丸〇で示したものです。丸の大きさはマグニチュードの大きさを示しています。図中には125個の地震が示されているので、平均すると年一個の割合でM7以上の大地震が起きていることになります。図の赤丸が赤で塗りつぶされているのは死者1000人以上を出した地震です。この図を見てわかること。
・赤丸の存在場所は圧倒的に北海道沖と東北沖に偏在しており、西日本には少ない。つまり、M7以上の大地震は北海道や東北沖が多く西日本には少ないということです。しかし、塗りつぶされた赤丸の数を見てください。
・北海道には塗りつぶしの赤はない⇒M大の地震でも死者数は極端に少ないことを示している。
・東北地方も同じ
・それに対して西日本。赤で塗りつぶされた小さな赤丸が多い⇒近畿地方ではM7以上の地震はめったに起こらないものの、ひとたび発生すれば大きな災害を起こす場合が多いことを示しています。

以上の考察は、決定新版日本の地震地図岡田義光著、東京書籍を参照しました。

付録


東京都における地震動危険マップ
