「手書き」の効用。1月7日NHKクローズアップ現代を視聴して

1月7日のNHKクローズアップ現代「最近手書きしてますか」より

この番組を一言で要約すれば、「手書きをしないと馬鹿になる。」

かねてから薄々感じていたことをガツンと言われて正月ボケが覚めた。

世界的なデジタル先進国として世界をリードしてきたスウエーデン。かつては教育現場でもデジタル化を熱心に推進してきた。それが3年前から方針転換して昔ながらの手書きを重視し、同時に読書の時間を重視するようになったとのことである。理由は生徒の学力低下が教育現場のデジタル化と共に顕著に表れて来たからである。それが手書きを重視するように改めるとともに大幅に改善したのである。

スエーデンに倣って米国でもデジタルから手書き重視への方針転換が教育現場で始まっている。米国ではアルファベットの手書きに必須な筆記体の教育がこれまでなおざりにされてきた。これを改めるというほんとに基礎的なところから始まった。

その効果はいずれも顕著なものであったそうである。それには以下のような近年の学問的な裏付けがある。

・生徒がデジタルツールを使いすぎると言語発達の機会を失う。

・手書きは読解力を高める。なぜなら書くことで単語の意味を体で覚えるから。

・手書きは読解に必要な脳の全ての神経回路を活性化する。

・手書きの遅さが想像力、発想力を育てる。それにより制約のない多方面への自由な思考を広げる。これを発散的思考という。新しいことを発想するのに大事な思考法である。

つまり要約すれば「手書きは脳を活性化する。」、「書くということは認知機能の低下を抑える。」子供がパソコンやスマホ使い過ぎれば、脳機能の総合的な発育機会を失わせることになるのである。米国スマホ開発会社の経営者が自分の子供にスマホを禁止して話題になった事例はまだ記憶に残っている。

手書きの推奨は子供に対してだけではない。成人、高齢者にとっても脳機能の維持の面で極めて重要であると思う。誰でも高齢と共に手書きが億劫になる。主な理由は漢字を忘れることであろう。しかし、今では辞書引くよりよりもはるかに簡単にスマホが解決してくれる。

私は年賀状のあて名を手書きで記入している。これは人に見せる文字なので誤りなく丁寧に書く必要がある。くわえて文字の配列に気を配らねばならない。これは脳の空間認識機能を鍛える効果があると思う。ともかく何でもいいから人に見てもらう文章を手書きすることが一番効果ある方法だと思う。

今思い出したのだが私の学生時代には先生の講義や板書はすべて手書きでノートをとった。今の時代はみなスマホの撮影で済ませているのではないかと思う。しかしこれは面倒でも絶対に改めるべきだ。ノートを提出させて試験の足しにしていた教授もいたと記憶している。つまり、手書きのノートは学生の理解度を見るのに最適なのである。