阪神淡路大地震の位置づけ

1995年1月17日神戸で阪神淡路大震災が起き物的人的にも甚大な被害をもたらした。実はこの地震は西日本地域が、次の南海トラフ巨大地震にむけて活動期に入ったことを告げる印として重大な意味を持つものであった。このように述べるのは前京都大学教授鎌田浩毅である。平成30年(2018年)8月号の文芸春秋をたまたま保管していて当該記事を見つけた。2018年に起きた大阪北部地震直後に書かれた記事である。

以下に上記記事から一部引用する。

「海溝型地震の発生は過去の経験則やシミュレーションからおよその時期が分かる。それによると次の南海トラフ巨大地震は2030年代の発生が予測されており、2,040年までには確実という地震学者が多い。そして西日本の陸域ではそれに向けてM6クラスの直下型地震が増えていく。西日本陸域では地震の活動期と静穏期が交互に来ることが分かっている。現在は次の南海巨大地震発生前の活動期に当たるのである。すなわち今回2018年の大阪北部地震は、こうした活動期に入った後の典型的な直下型地震だったと推測できる。南海トラフ巨大地震発生の40年くらい前からと発生後10年くらいの期間に西日本内陸の活断層が動き地震の数が多くなるのである。そして1995年の阪神淡路大震災はこうした活動期が始まった最初の直下型地震だったと位置づけられる。このように見える理由➡これまで日本で発生した震度6以上の内陸直下型地震を調べてみると、1944年に起きた直近の南海トラフ巨大地震以後58回起きているが約8割に当たる50回が1995年の阪神淡路地震以後に起きているからである。つまり、阪神淡路大地震は、次の南海トラフ巨大地震の開始を告げるゴングだったと言える。具体的に挙げるなら、福岡西方沖地震(2005年)、淡路島地震(2013年)、熊本地震(2016年)、大阪北部地震(2018年)。」

2018年に書かれた同記事はここで終わっているが、西日本の地震の活動傾向は周知のごとく今も継続している。例えば2年前の能登地震南海トラフ震源付近で起きたM6地震(これは後発地震注意報第1号になった)、そしてつい先日の島根東方地震が該当する。そしてこれらが増えてピークに達した時最後の打ち止めとして南海トラフ巨大地震が起きると予測される。