昨日紹介した前京大教授鎌田氏の文春2018年8月号への記事「西日本地震は必ず起きる」に大阪付近の活断層の話があったので追伸として紹介します。大阪にこのような地震の巣窟としての活断層密集地帯があるとは知らなかったので驚きでした。それは下の図に示す琵琶湖を挟む三角地帯です。近畿三角地帯(近畿トライアングル)と呼ばれていて、地球科学者の間では有名な存在だそうです。一般市民の方ご存じでしたか?

黒線で示してあるのが活断層で、それぞれ名前がついています。この活断層上で過去に幾つか被害をもたらす地震が起きています。最も有名なのは「六甲ー淡路島断層帯」で起きた1995年の阪神淡路大震災(地震規模M7.5)です。そして、2018年の大阪北部地震(M6.1)は近畿トライアングルの西の辺上の有馬高槻断層帯で起きています。少し古いですが同じ断層帯で1596年M7.5の慶長伏見地震が起きています。またそのお隣の「生駒断層帯」は南海トラフでのフィリピンプレートの沈み込みで日本列島が東西に圧縮される過程で生じた典型的な逆断層で、近い将来M7級の地震を起こす可能性が高いと鎌田氏は書いています。つまり1995年の阪神淡路地震のすぐお隣りの地域で、再度同じ規模の大地震が起こる可能性を指摘されているのです。これはたまらんですね。しかし今後南海トラフ巨大地震にむけて西日本の活断層の動きはさらに活発化するのは必定なので近畿から九州までの活断層はすべて危険な存在であると言えます。どこの活断層が動いて大地震になってもよいように備えをしっかりすることくらいしかできないのはもどかしいですね。地震についてあれこれ語っている自分はどうかというと家族には医者の不養生、紺屋の白袴と揶揄されています。つまり何にもせずにあっけらかんとしている。ちょこまか動いても結局はどうしようもないと本心では思っているのでしょうね。
追伸のついでに、今度起こる南海トラフ巨大地震とはどんなものかをおさらいしておきます。特徴は震源域がとにかく巨大であることです。次の図に南海トラフが図示されています。

トラフとは溝という意味。フィリピン海プレートが南海トラフという溝を形作って西側のユーラシアプレートを引きずりながらその下に沈み込んでいます。そのひずみが限界に達すると断層となって地震・津波が発生するのです。南海トラフは図のように静岡から四国九州まで伸びているので断層となった時の長さは巨大です。地震の規模は断層の規模に比例するので巨大地震になるわけです。南海トラフの断層は大まかに三つに分かれて発生します。それぞれに名前がついていて西から南海、東南海、東海と命名されていて、南海トラフの地震はこれら個別の断層が震源になります。南海トラフ地震と言っても具体的な震源は3か所ありどれが震源になるかは実は分からないのです。ただし重要な経験則があります。南海トラフ地震の発生間隔は100~150年ですが、そのうち3回に1回は全ての震源が連動するという経験則で、今度の回が正にそれなのです。連動する順番も決まっていて、たしか東南海⇒南海⇒東海の順です。前回の1944年の時の断層は東南海だけで止まってくれました。東海地方つまり静岡まで震源になると思われる時(つまり今回)には富士山の噴火が伴うことになります。