リピーター医師の恐怖!

リピーター医師?⇒何のリピーター?⇒医療事故のリピーター。あな、恐ろしや。なぜ恐怖かというと、我々患者にはこれを避けようがないからです。彼らは事故リピーターの看板を掛けて接しているわけではないからそれとはわからないのです。医療事故を起こす。⇒事故を起こした病院を退職⇒別の病院へ転職。それがいとも簡単に転職できてしまう。なぜなら履歴書に医療事故記入の義務がないからです。ですから転職先にもわからないのです。もっと言えば当該医師本人がそれを医療事故と認めない限りそれは事故にはならないのです。その壁を破るには裁判しかない。ところが裁判に行くのが大変、勝つのはもっと大変と恐ろしくハードルが高いのが医学界なのです。

 ところが大阪の民間病院で「リピーター医師」の化けの皮がはがれるという稀な事例が発生しました。(NHKクローズアップ現代)なぜ過去の医療過誤がばれたかというと、転職した大阪の民間病院で当の医師がまたやらかしてしまって裁判沙汰になったからです。不審に思った患者の家族が医師の実名を頼りに検索してその実態が知られることとなりました。この医師の転職前の勤務病院は赤穂市民病院。2021年に半年で8件の事故を起こしていました。直後大阪の市民病院に転職していました。詳しいいきさつ及び医療過誤の詳細は下記リンクを参照してください。医療過誤に会った患者が病院の説明に納得できなければ国の指定期間に調査依頼することはできるが、病院への調査命令権はないそうで、拒否されればそれまでになります。リピーター医師の問題は10年くらい前群馬大学病院事件が有名でしたね、覚えていますか。大学病院だと教授がお山の絶対的大将なので、教授がリピーターだとお手上げになります。ですから病院で手術を受ける場合にはよくよく注意が必要です。が、上記のように医学界の自己保護体制が完璧なので、患者側にできることは何もありません。最適の医師に正しい医療を提供してもらえるかどうかは一種の運任せであると感じました。

今年の秋口都内の国立大学病院で女房が手術を受けました。その際、上記の問題を含め大学病院の負のイメージがちらちら頭をよぎり不安な面がありましたが、結果的には運よく杞憂で済んだのは幸いでした。尤も、競争の激しい都内の大病院に変な噂が経ったらたちまち大変なことになるのは必定だから、変なことはしないだろうなとは思っていました。最近の国立大学は独立行政法人として半分は自力で稼がなくてはなりません。なので病院も患者を減らすようなことはできないはずですからその辺は神経質なはずです。つまり患者は半分お客様なのです。その為臨床に従来よりも重点をおかざるを得なくなりました。その意味で独立行政法人化というのは患者側を利する政策であったと遅まきながら気が付いた次第です。下記リンクのコメント欄もお読みになると日本の医療の闇がいかに深く患者ががないがしろに扱われているか驚くと思います。NHKはもっと闇の本質を抉り出してくれないかな。ない物ねだりかもしれないけれど。

蛇足:患者はお客様精神が浸透しているせいか、女房の入院先病院食が非常に内容良く美味だったらしいです。すべて完食のようでした。

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