これはMLB(米国大リーグ野球)で最近疑われている不正ギリギリの行為である。
一般に、打者は打席に入って投手のボールを待つ時、それが直球なのか変化球なのか事前に分かれば打てる確率が格段に上がるであろう。そのため、打者は投手のピッチングフォームの癖からそれを見分けようと必死に投手に目を凝らす。
近年そんな打者を支援(アシスト)する近代機器が色々登場しているようだ。ネット記事によると、球場中に20個近い高感度高性能の3Dカメラがあらゆる方面に据え付けられたのもその一つ。その撮影により投手のフォームや球種別の癖が丸裸にされるのだそうだ。それをその都度打席のバッターにうまく伝達できれば好都合わけだ。その伝達手段の例が、1塁と3類のベースコーチが癖を読み取ってサインでバッターに連絡する方法。実際のこの方法をヤンキースのジャッジが使ってホームランを打ったと疑われているのである。状況証拠として、彼が打席で打つ時毎回一塁コーチのほうを凝視していたと報じられている。ただし、この行為が不正であるかどうかはギリギリの線だとも報じられている。
スポーツにおけるこのようなツールによるアシストはツールの進化によって能力に際限がないであろう。それが不正であるか否かは、ツールの使用が公平であるかどうかにかかっている。一部のプレーヤーのみに恩恵をもたらすのであればそのツールの使用行為は不正の取り締まり対象にするべきだと思う。
表題の言葉はMLB関係者が上の状況を揶揄したもので、不正まがいの行為には手を出さない、いわゆるナイスガイ(お人よし)は競争に置いてきぼりを食うぞという一種の逆説的戒めである。
ジャッジのあの一発もひょっとして...?最新機器を使った「不正すれすれの球種伝達」が横行と米老舗メディアが報道<SLUGGER> (msn.com)