財務省はなぜ緊縮財政にこだわるのかの問いに対する答えについて。
私は全然思い浮かびませんでしたが、森永卓郎著「書いてはいけない」にその答えがばっちり書いてありましたのでそれを転記しておきます。
まずその前に緊縮財政の定義ですが、国の予算支出は税収の範囲内に収めることというやり方のことです。つまり言い換えれば、予算不足を赤字国債で補うなんてことはしないのが緊縮財政の考え方です。赤字国債は国民の借金であり、これが累積すると将来返済不能の事態が起こって孫子の代に迷惑をかけるからというのが、財務省の赤字国債を嫌って緊縮財政にこだわる表向きの理由です。これは常識的考え方で誰でも納得できる考えです。しかし、国家の会計は家庭の会計みたいにそんなに単純ではないです。まず、国債は国民の借金ではありません。そしていくら累積しても、金利がハイパーインフレみたいに高騰しない限り返済期限の来た元本はいわゆる借り換えで処理できるのです。つまり利息だけ支払っていればよいのです。「借り換え」とは返済分を新たな借金で賄うやりかたのこと。ここまでは財務省も認めていることです。これは自民党西田議員の国会質疑で明らかにされました。(私はyoutubeの国会質疑動画で知った。)にもかかわらず財務省はなぜ赤字国債を嫌って増税にこだわるのか。国会等での財務省の表向きの答えは、将来何かの原因でハイパーインフレになり国債の金利返済自体が不能にならないとも限らないからというものです。最初これを聞いたときは、なるほど財務省としてはそのくらいの用心が必要かもしれないなと納得したのですが、森永卓郎著ザイム真理教、書いてはいけないを読んで仰天しました。その裏の理由というか、もっと本当らしい理由が書いてあったからです。そのホントらしい理由とは、財務省内においては増税を実現した官僚のみが将来一生の厚遇を約束されるという不文律があるというのです。平たく言えば好条件の天下りが生涯続くということです。減税実現に貢献して庶民の味方をしても一文の得にならなければ、誰だってそんなことはしませんよね。これがRECOCA’(つまり私)が心底納得した理由です。
書いてはいけないp71から引用
「なぜ財務省は経済を拡大(つまり国債発行して)税収を増やすという方策をとらず増税や負担増だけを目指すのか。そこには、財務省内での人事評価が大きくかかわっている。財務省では増税を「勝ち」といい、減税を「負け」という。増税を実現した財務官僚は高く評価され、その後出世して最終的に豪華な天下りが用意される。天下り先では個室、秘書、専用車、海外出張、交際費と豪華5点セットが付いてくる。受け入れ先には天下り一人に1億円増と言われている。一方赤字国債等財政出動して税収が増えたとしても財務官僚には何のポイントにもならない。だから財務官僚は増税のことしか考えない。財務省の思考には経済全体の視点や国民生活のことなど全く入っていないのだ。」引用終わり
全く、腹の底から納得できる答えではありませんか。