今年の新米価格

史上最高値4500円/5kgになる見込みだ。これは昨夜のNHKクローズアップ現代からの情報。最近この番組を毎週チェックしているが時宜を得たテーマを扱っているのに感心している。時間枠が30分と短いので掘り下げ具合がちょっと甘い感じはするが。それでも時に私の知らないテーマも登場するので勉強になる。

さてコメの価格の決定に最も重要な位置を占めるのが農協(すなわちJA)からの農家への買い入れ提示価格。これを「概算金」という。この価格が史上最高値の3万円に吊り上がったのである。これは通常の7割以上の高値。

この金額を始点に以下中間卸経由で販売店に届くがその売値は4,500円くらいになるという。

従来から農協の提示する「概算金」の決定が不透明との批判があるそうで、番組では今回その決定プロセスが取材された。私はJAが適当に農家等と談合して決めてるのではないかと思っていたがそれは邪推だった。ごめんなさい。JAも民間買い付け業者と競争関係にあるのである。民間が高値を提示すればJAは敗北してと取り分が減少し卸との約束が果たせなくなる。それで民間業者との腹の内の読み合いになる。その結果最後に「えいやっ」と決めるのが「概算金」なのである。但し、いったんこれが決まるとこの価格が独り歩きを始め、民間の買い付け価格もこれに準拠することになるという。ゆえに見かけの上、JAが独占的に決めているように見えるのである。

さて今年の概算金は3万円と従来の7割増し史上最高値。店頭価格も史上最高値の4500円は免れない。農家にとってはこれまでが低価格過ぎたというのが言い分で、これでやっと一息付けるというのが本音だろう。しかし買い手である消費者の懐具合の本音は別のところにあり、農家の懐具合の過去の窮地を慮りつつもこちらはこちらで怒り心頭なのは当然であろう。結局我思うに、概算金の高騰は新米の需給バランスの崩壊、つまり今年またコメ不足になるのではないかという漠然とした不安が根底にあるのが大きいのだと思う。つまりはよく言われる過度の減反政策の失敗である。

さてこの異常な店頭価格高騰に際して、我々消費者の取りうる行動を考えてみる。その①4500円何するものぞの心意気で、これまで通りの消費行動を継続する。   

しかし多分これは少数ではないかな~。仮に心意気はあっても、背に腹は容易に代えられんでしょう。

②低価格帯へ乗り換える。

その候補は二通りあります。たとえば備蓄米。今年出たのもまだ残ってるし、今後も政府は出してくるでしょう。私はすでにその恩恵に授かっている。生協を通じて5キロ2000円のを2袋、それに近所に開店した格安スーパーで古古米を5キロ1690円でゲットした。さらに強力な味方は輸入米。特にカリフォルニア米。これは現在でも急増中だが、今後トランプさんのごり押しでさらに大量に流れ込む。味については40年前カナダ赴任中4年間経験済みだが、普通の人には何の違和感も生じないであろう、と自信を持って言える。だから、次にはカルロース3500円を購入してみようと思っている。

③コメの消費量を減らす

これは健康上からも非常に有力な戦法である。これを機に一気に米離脱というのが理想だが長年の習慣でそうもいかない。徐々に減らすというのが現実的でしょう。その方法の骨子は、食事の時ごはんはおかずを食べ終わった後に回すという方法である。古来一般家庭ではごはんとおかずを交互に食べるのが習慣だと思うがこれをすっぱり改める」。実は私はすでに長年これを実践している。慣れてしまえばなんということはない。おかずを一杯食べておけば、最後にご飯に行きついたときにはご飯の量が労せずして減るはずである。ご飯を減らすことのメリットは糖質制限である。過度の糖質接種は健康上の諸悪の根源であることはもはや常識中の常識なので詳しくは述べないが、気になる方はぜひ調べてみてください。

ご飯を減らして粉物へ転向する手もあるが、糖質制限の意味からここは思い切って全部削減するのが賢い選択だと思う。

私について言えば、まだそこまで悟っていないし、とりあえず八十(やそ)まで生き延びたんだから何も今更そこまで頑張る必要もなかろうと、カリフォルニア米でお茶を濁そうと思っている。