今日明日の衣食住は仮に満たされているとして、皆様は未来の何を心配し悩んでおられますか。空が落ちてくることを心配していたら、実際にはどぶに落ちたという逸話にあるように、杞憂ばかりしていてもばかばかしい話です。しかし、何時起こってもおかしくないと言われる地震、火山の大噴火、超異常気象・・。これらは近未来にほぼ百%の確率で起こるといわれているので真剣に心配して対策を考えるべきです。
では、人類の地球脱出についてはどうでしょう。そんな必要性が、見通せる未来に生ずるものでしょうか。私はまだまだ千年、万年のオーダーの話と思っていましたが、そうでもないかもしれません。
あのコンピューターの声でお馴染みのホーキング博士の強い警告となると、単なる御伽噺として座視するわけにはいかないでしょう。実際にホーキング博士の警告に従って必要な直接間接的技術が着々と今研究開発途上にあり、百年以内にその先人が冒険に出発するといわれているそうです。
これを聞いて読者皆様はどうお感じになるでしょうか。(NHKTVコスミックフロントネクスト)
ホーキング博士の言葉に耳を傾けてみましょう。
「私は人類が地球を去って別の惑星に住家を構える必要があると確信している。このままでは人類は絶滅の恐れがある。彗星や小惑星が地球に衝突するかもしれない。新種のウイルス、気候変動や核戦争、人工知能の凶暴化の可能性も強い。私たちは好奇心と知性を駆使して多の星を目指さなければならない。今後100年以内に我々は最大の冒険に出発することのなるだろう。」
地球以外の星を太陽系で探すとなる火星ということになります。火星は水も少しあり薄い大気もあって、かなりいい線行くのですが、最後にクリアできない暗礁として残るのが必要十分な酸素の供給方法だそうです。それで結局太陽系外惑星に目を向けざるをえません。これは途方もない観測になりますが、偶然にも去年その有力な移住先候補が見つかったとのことです。それも、我々からわずか4.2光年しか離れていないお隣の星です。その太陽に相当する恒星の名は「プロキシマケンタウリ」、その周りを周回する移住先の惑星の名は「プロキシマb」。具体的な星のひとつが見つかったということで、移住プロジェクトはさらに加速することでしょう。但し、仮に環境がすべて整ったとしても、問題は移動にかかる時間です。現在の普通のロケット技術だとなんと10万年。これでは御伽噺に逆戻りかと思いきや、ホーキング博士はそれでも世代をかけて実施すべきであると。ロケット内のみで一生を終える世代がそれこそ無限にでてくる。そんなことが許されるものなのか私には分かりません。
それから、私には別の疑問というか恐れがあります。それは、移住先の星の人類が残った地球人と友好関係を永続してくれるのかどうかということです。地球に於ける人類の過去の所業を紐解くまでもなく、人類というものは争い、戦争を好む生物であることは疑う余地はありません。だとするなら、このプロジェクトの行き着く先は地球で行っている戦争を宇宙規模に広めることになるのではないか。もっとも、その前に地球人類が絶滅していればその心配はありませんが。
そう考えると、人間はそうまでして生き長らえる価値のある生物なのかということです。地球で絶滅するのならそれに任せればいいのではないか私は思っています。
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口笛のスキップ行くや秋の空
静かさや時刻むごと鹿おどし
庭の片隅
・さざんか
・ラズベリーの残骸
・畑に実るみかん