白いカラスその1

つい先日のブログ記事で、私はいわゆる「霊魂説」に立脚する立場であり、これは自分の中には信仰ではなく知識として定着しているものだと書きました。そして、いずれその根拠を示すと書きました。今回はその一端を示すものです。

さて、「全てのカラスは黒い」という命題があったとします。これを否定するにはどうすればよいでしょうか。白い烏が一匹存在することを示せば、この命題は偽となりますよね。同様に、「霊魂説は全て嘘である」の命題を崩すには?真である例を一つ示せば十分であり、即ちそれが白いカラスに相当します。

私は、霊魂説における白いカラスを3羽見つけていると思っています。但し自分にはその方面の能力は何もないので全て文献上での発見ですが・・。今回はその一羽目です。

2008年に著名な脳医師自身に起きた臨死体験です。この医師はバリバリの唯物主義者で、臨死体験など脳内物質分泌による幻想のたわごとに過ぎないという科学界多数意見の急先鋒でした。しかし、自身の臨死体験後ころっと変わってしまった。臨死体験をする霊魂の存在を認めたばかりか、死後世界の存在まで確信してしまった。いったい彼に何が起きたのか。一言で言えば次の二つです。①臨死体験をしている間の脳波は完全にフラットだった。この状態で脳が臨死体験を意識することは医学上不可能。これは脳学者としての自身が最も熟知していること。②臨死体験中知らない女性と親しく会話した。あとでこの人は既に他界した親族だった。

それではさらに詳しく解説してある記事を引用させていただきます。

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「アレクサンダー医師は長年、医師として働く中で、いったん心臓停止を起こした患者から、「見たこともない美しい場所へ行ってきた」とか「亡くなった親族と会話をした」など、さまざまな不思議な体験を聞かされてきました。しかし、そうした臨死体験や死後の世界について、彼は幻想だと決めつけ、まったく信じてきませんでした。アレグザンダー医師は、著書の中で「私は親切だが疑り深い、骨の髄まで医師の典型というべき人間だった」と自らを振り返っています。科学で証明できるものは受け入れるが、そうでないものは信じないという典型的な唯物主義の医師だった彼が、2008年11月に突然、重度の細菌性髄膜炎を発症し、7日間の昏睡状態に陥りました。そしてその間、彼自身が、これまで決して信じることがなかった「臨死体験」をしたのです。

細菌性髄膜炎とは、脳や髄膜に細菌が感染し、脳が破壊されていくという恐ろしい病気です。成人では1000万人に1人というきわめて稀な病気で、致死率は90%にも達します。昏睡状態が1週間を超えた場合は、回復の見込みがないとされ治療が打ち切られますが、アレグザンダー医師は7日目に奇跡的に覚醒し、まったく後遺症もなく回復しました。これは世界でも初めてのケースです。

これまでの通説「脳内発生説」を否定した画期的な見解

彼は退院後、入院中のスキャン画像や臨床検査や神経学的検査の所見など、すべてのデータを詳細に調べました。すると、昏睡状態にあった7日間、彼の脳機能は完全に停止していたことが判明しました。専門家たちは臨死体験を「死の直前に大量に分泌されるエンドルフィンの働きによる幻覚である」とか「睡眠時に見る夢と同じようなもの」などと考え、脳内現象として説明しようとします。

しかしアレグザンダー医師は、徹底した検証の結果、「自分が体験したのは、理論上ほぼ完璧なかたちでの臨死体験であり、おそらく類例の中でも最も説得力を持つものである」とし、「それ(臨死体験)を幻想だと片づけることが、医学的観点から見て絶対的に不可能である」と結論づけました。脳神経学の専門家である彼が、これまでの科学的な解釈を全面的に否定することになったのです。

さらに、彼に「死後の世界」を確信するに至らせたもう一つの出来事がありました。多くの臨死体験者は、死の淵で親族や友人に出会ったと語っています。しかし彼は、そうした身近な人ではなく見知らぬ女性と出会い、彼女の言葉によって心から慰められたことが最後まで心にひっかかっていました。退院して4か月後、その女性がすでに他界している実の妹であることを知ったのです。彼は、生まれてすぐに現在の父親に引き取られ、実の妹とは一度も会ったことがありませんでした。自分の記憶に存在しない死者と出会うことができる世界――それは「死後の世界」しかないとアレグザンダー医師は確信したのです。

従来の臨死研究が体験談を集め、それらに医学的解釈を加えるという程度のものであったのに対して、彼の臨死体験についての検証は、画期的なものと言えます。脳神経外科医ならではの科学的観点による分析と、脳科学分野の最新研究の知識から導かれた結論は、これまでの「脳内発生説」を完全に打ち砕くことになりました。アレグザンダー医師は、「臨死体験は、脳の物理的な働きから切り離された体験である」という新たな見解をもたらしたのです。さらに彼は、強烈な説得力を持った死者(実の妹)との出会いによって、死後の世界があること、人間は死んでも生き続けることを確信し、それを堂々と公言したのです。」

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さて、今回の記事が皆様にとっても貴重な「白いカラス」となることを心より祈念して筆をおきます。

今日の句

・小春日や両手に包む赤子の手

・冬めくや心にかかる花ひとつ

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