心理学その1

統一教会お家芸であるマインドコントロールは心理学の一分野なので心理学でも身に着けておくといいことでもあるかと思って本屋へ行ったら、にわか勉強一夜漬けにぴったりの本があった。雑誌ニュートンから出版された薄っぺらい雑誌。「60分でわかる心理学」。しかも全頁カラーイラスト入りだからイメージで一夜漬けできそう。しかし最初にくぎを刺された。一般の心理学ではマインドコントロールとか読心術、心理テストは扱わないのだそうです。つまり、あの人やあなた、私といった特定の誰かの心でなく、「誰もが持つ心」を科学的に研究するのが一般心理学だということらしいです。

それはそれで面白そうなのでちょっと中を覗いてみました。

まず、心理学にはどんな分野があるかというと、なんとここに記してあるだけで18の分野があります。こんな感じです。

基礎的::文化心理学、性格心理学、感情心理学、認知心理学学習心理学知覚心理学、生理心理学

実践的::社会心理学発達心理学、経営心理学、組織心理学、産業心理学、健康心理学、教育心理学、異常心理学、臨床心理学、神経心理学犯罪心理学

この中で私が受講した心理学は、なんとゼロ。大学一年の時受講機会があったのは教育心理学です。これは小中高教員になるための必須科目です。しかし私は教員になる気はなかったので最初からスルーしていました。

ところで、修士課程の時、頼まれて高校物理のアルバイト教員を経験したことがあります。女子高と男子校をそれぞれ1年でした。容易に想像できると思いますが、女子高生に物理なんか素人の俄か教師が授業をしてもまずコミュニケーションはほぼゼロです。このように教えるべしというアンチョコも何もなしでやるんですから結果は推して知るべしでしょうね。でもさすがお行儀のよさでは天下一品の伝統校だけに騒ぐとか寝るとか私語なしで1年間付き合ってくれました。何回目かの授業の時突然ざわついた時があったのでどうしたのと聞くと、私が授業中初めて笑ったからと前の席の生徒が教えてくれました。笑わぬ先生ということで、いつ笑うか賭けをしていたようです。

一方の男子校の時はもうめちゃくちゃ。いわゆるクラス崩壊状態。名門大学受験とは無関係な男子校でしかも物理ときて、さらに新米学生の授業とくれば寝るか騒ぐかでしょう。当時はまだたばこまでひどくはなかったですが。もしスマホでもあれば静かだったでしょうけどね。クラスの中で前の席の二人だけ優秀な生徒がいたので、彼らを対象に講義をして、残りの生徒は勝手にさせておきました。しかしこういうクラス経営は絶対にやってはいけないので主任先生に相談しても、厳しくやってくださいの一点張りで、具体的な対処に手を貸してくれないので、こんなことで悩むのはバカ臭いと思って放置しているうちに1年が過ぎました。教養部の時教育心理学を受講していればもう少し何とかなったのかなと少し反省した記憶がよみがえってきました。