江戸っ子の食養生からヒント:野菜の「米のとぎ汁漬け」

参考書

この中に今すぐ出来る食養生があります。女房はこれを半年か1年くらい続けていて、お漬物の代わりによく食べています。健康増進にはとても良さそうなので紹介します。

江戸特有の病気があったのはご存じですよね。いわゆる脚気です。ビタミンB1欠乏症です。B1を含む米糠を精米して捨てていたのが原因でした。ところがあることをきっかけに江戸患いは劇的に解消しました。それがぬか漬けの流行です。それがどうして発明されたかは不明です。さらに、糠に加えて米のとぎ汁も非常な利用価値があります。実際、江戸では掃除洗濯、汚れ落とし、美容に使っていました。白米に微量な糠が残っていたからです。とぎ汁は乳白色ですがその中に糠の持つ健康成分が含まれているのです。本書の著者はこれに着目し、とぎ汁に野菜を漬ける「米のとぎ汁漬け」を研究完成させました。これは戦前の山村部で山菜の常備職として行われていた記録があるそうです。作り方は次の通りです。

精米でもいいのですが7分突きくらいだととぎ汁の栄養価がさらに高くなります。

引用

「もともと野菜の表面には乳酸菌がたくさんついています。その乳酸菌が米のとぎ汁を栄養源にして増殖し醗酵を起こすのです。その醗酵力は素晴らしくて、野菜を漬け汁に入れておくと一晩で醗酵が起こってきます。乳酸には腐敗防止の力があります。そのため、とぎ汁に野菜を漬けておくと、冷蔵庫よりも長持ちし歯ごたえもシャキシャキします。乳酸菌によって、つけ汁に入れた野菜は浅漬けへ変わります。浅漬けとしてそのまま食べてもおいしく、サラダのトッピングにしたり、味噌汁や炒め物に加えることもできます。さらにつける期間を長くすると糠漬け様になります。糠漬けの場合は乳酸菌を含んだ糠を洗い落としますが、とぎ汁漬けの場合はそのまま食べるためたっぷりの乳酸菌を腸に送り込めます。」

毎日食べると便通によく、免疫力増加で風邪をひきにくくなるとのことです。

◎今朝8時の入道雲

午後から夕方にかけてこの雲が崩れて雷雨になりそう。