♬小さい秋見つけた

第3日は日本の童謡、小さい秋見つけたです。

サトーハチロー作詞、中田喜直作曲

1955年の曲ですから比較的新しい童謡です。

青年の頃、この曲を初めて聴いた時、それまでにない新鮮な感覚にとらわれて何度も聴きなおした記憶があります。小さい秋、いうとらえ方が独特でしかも3度繰り返して小さい秋を強調されるので、本当にこれは極々小さい秋なのだなということが伝わってきます。第一連目での小さい秋は、かすかに聞こえる子供の鬼ごっこの様子に時折響くもずの声。第二連目の小さい秋は北向きのガラス戸越しにかすかに感じる秋の風、そして最後に昔子供の時見た教会の風見鶏、庭に黄葉したはぜの葉が舞っている様子。雄大な山の紅葉とは真逆の身近に感じる「小さな秋」を描写することによって、過ぎ去った過去をしみじみと噛みしめている作者の様子が浮かんできます。サト―ハチローは自宅庭の紅葉したはぜの木を腹ばいになって眺めながらこの詩を書いたといわれています。天才の想像力は違いますね。このはぜの木は東京後楽園の近くに記念樹として残されています。

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RECOCAのオカリナで小さい秋見つけた

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