オカリナの原点

オカリナの原点は素朴な音色だ。技巧ではない。それを改めて気づかせてくれる古い手紙を見つけた。長年の資料でごちゃごちゃになっている引き出しの中を整理していて見つけた、15年くらい前の友人からの手紙。オカリナを紹介したらその音色に魅せられ自分でもサークルに入ってやり始めた。しかし直後難病でやめてしまった。病気で外界との連絡を絶ってしまったので、今その消息は不明だ。この手紙は発病する直前のもの。素直な感性でオカリナの魅力を語ってくれている

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「・・・略・・・オカリナは日を追うごとにますます好きになっていく様子です。ちょっと大げさですが、オカリナは自分の音楽観をがらりと変えてしまったように思えます。こんな面白いこころにかなった楽器に出会えてうれしくてなりません。昨日はオカリナのための童謡集も作りました。図書館で借りた「子供の歌600選」という本の中から50曲ほど選びだし、バインダーに収納しました。これらの曲はさまざまの調性で書かれているのでとても良い練習になります。日頃は心にとめることのなかった数々の童謡がオカリナによってこんなにも美しい心安らぐ音楽であったことを知らされ大感動しています。人生晩年になってもまだこんなに心躍るような出来事が残されていたことが信じがたい思いです。今日もオカリナを終えて個室を出れば夕映えのせみ時雨・・夢の国から現実世界へ引き戻された感じです。・・」

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確かにオカリナの真髄は童謡のような素朴な曲の演奏にあるという見解に大いに賛同する。

ところでですが、実はオカリナどんなジャンルでも得意としてしまうのです。例えばこんなのも。

くすのき(オカリナ:RECOCA)

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