コロナ感染者分布 in 東京都区市町村

 毎日のコロナ新規感染者数少なくなってきましたね。例えば昨日の東京都は1819人の報告でした。

さて私は感染者数が都内でどう分布しているかについて興味があります。毎日の新聞に次のような表が載っています。いつもこれを眺めているのですが、面白いことに上部に表記されている区部と下部に記されている市町村(つまり東京の田舎)では感染人数に大小の隔たりがあり、その境界が区と多摩市町村の境界に一致するように見えるのです。これはコロナ開始からずっとそうです。私はこれをウイルスの壁と命名して遊んでいます。

もう少し地理的条件を加えたらどうなるか。上の表の数字を使って次のような表を作ってみました。

カッコ内の手書きの数字は転記した感染者数です。北部の区部の西の境界は練馬区で、隣接する西東京市の数字と明らかに断絶があります。その南の区は豊島区、新宿区、中野区、杉並区です。それらの西部に隣接する市が武蔵野市小金井市等ですがここでも明らかに区部と数字的断絶が見られます。さらに南に位置する区は渋谷区。ここにおいては隣接市との断絶はなくだらだらと連続的に減少しています。その中で町田市が異常に多くて異彩を放っています。その理由については後述します。
さて、感染者大小の分布は何に関連しているかと考えたときに、まず思いつくのは人口密度ではないでしょうか。そこで東京都の人口密度ランキング(ただし2010年と少し古いですが)という表に感染者数を付記してみました。

それが、以下の3つの表です。手書きの数字は感染者数、その右の数字は1平方キロ当たりの人口です。1位は豊島区でした。

人口密度と感染者数はもう少しきれいな相関関係にあるかと期待したのですが裏切られました。しかしいくつかのことは言えます。まず大雑把に言うと、25位の三鷹市以降がくんと少なくなる。その人口密度は1万1千人以下。例外は人口密度29位の港区(67人)、41位の町田市(79人)。47位八王子市(40人)です。町田、八王子については都心へ通勤するサラリーマンが他の市より多いせいかもしれません。また、港区ですが調布や国立並みの低い人口密度にも拘らず感染者が多いのは何故だろう。自然環境の多寡が関係するのかもしれません。それは武蔵野市が17位という高い人口密度であるにもかかわらず、感染者13人という少なさで頑張っていることから見ても自然環境の重要性が伺われます。次に、人口密度46位の千代田区を見てください。ここは皇居の森と永田町国会周辺を含む日本の中枢です。感染者数は16人と、区部としては例外的な少なさです。人口密度は八王子と同じ位なのに八王子は40人、千代田区は16人。自然環境及び労働環境が感染に大いに関係していることの証左ではないでしょうか。国会議員や皇室関係者の生活環境が理想的なのでしょう。