風呂の突然死

高齢者は特に気を付けないといけません。入浴前の脱衣所、浴室が寒いために脱衣による突然の温度変化で心臓発作(ヒートショック)が起こるから気を付けるようにと多くのお医者さんが言っています。そのため私は脱衣所にヒーターを置き、脱衣直前に湯を張った浴槽にシャワーで湯を注ぎます。これを数十秒やると浴室一杯に湯気がこもりヒートショックを防げるという仕掛け。

ところが、週刊新潮12月24日号によるとヒートショック説は間違いのようです。心臓発作の形跡はなく、ほとんどの死因は溺死だそうです。大人が風呂で溺死。これは日本特有の珍しいことだそうで、原因は熱い風呂に長時間つかることによる熱中症「入浴という高温の中に身を置くことで体温が上昇し、熱射病、熱失神、などが進行して意識障害や脱力感が起こると浴槽から出られなくなる。そうすると体温がさらに上昇する。誰も助けに来てくれなければ、最期には湯の中に沈んで死に至ると推察される。」

ですから、安全な入浴法を理解しておく必要があります。それは湯温41℃以下で10分以内だそうです。10分浸かっているか、5分浸かって体を洗いさらに5分という感じ。熱い湯に長湯は超危険です。それには居間など生活空間を18度くらいにして暖かくしておくこと。そうすると熱い湯に長湯しようという欲求は小さくなるとのことです。

かと言って、入浴によるリスク回避のため入浴回数を減らすのはよくないみたいです。なぜなら、入浴回数を減らすと要介護になり易いという研究結果があります。毎日入浴する人は、そうでない人より3年後に要介護になるリスクが29%低くなったということです。また、毎日入浴する人の主観的幸福度は10%高いという調査もあります。

私見ですが、ヒートショック防止も併用しつつ、41度以下10分以内の入浴を毎日行うというのがベストであるという結論に達しました。

飲食、飲酒直後の入浴が危険なのは従来通りです。