新聞を読む(とっている)とたまには、おっと心動かされる記事やコラムに出会う。
5日の朝日朝刊折々のことば。鳥取のある診療所における「亡くなられた人に対するケア」から。
ケアというと生きている人に行うものという常識があるが、亡くなっても存命中と同じ思いでケアしたいという看護師。患者がなくなると、普通病院では死体として機械的に扱われ、病室は次の患者の入室のためあわただしく整えられるのが常だが、こういうのは味気ないという感性。ケアの原点だ。
折々のことば引用
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みんな死ぬのに死んではいけないみたい。
山岡昭子
エンゼルケア(亡くなられた人のケア)では遺体にも存命中と変わりなく「背中流しますね~」と声をかけるそうだ。なのに措置が終わるとすぐ白い布をかぶせ、死者として遠ざけられてしまうのが馴染めないと、看護師は言う。勤務する鳥取市内の野の花診療所では、看護師が弾くピアノの生演奏でお別れをし、それを「退院」と呼ぶ。
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例えば自分と同じ年代の知人同級生の訃報を聞いた時、あぁ、自分もいつ死んでもいいんだ、とある種ほっとした気分になりませんか。いつまでもしゃっちょこばって生きたいと思うのはなんか疲れる気がする。