今日も暑いけれど、昨日もすごかった

昨日(7月17日)の日本の気温。

中部地方で簡単に39度の気温が出てしまうのがすごい。東久留米は37度くらいだった。庭猫に餌をやりに庭に出たくらいで、それ以外は一歩も外出しなかった。極端な気温の増減は体にこたえることを特にこの1,2年感じるようになった。

この気温の極端な上昇は日本だけでなく世界的な現象である。

7月の気温分布

中国、米国、アフリカと異常高温は広く及んでいる。7月に入り米国では5700万人が危険な暑さにさらされ、中国北京では35度越えの熱波が連日発生し、北アフリカでは50度をこえた。ヨーロッパのイタリアでも異常高温は著しい。

驚くべきことにこの高温(地球の平均気温)は地球の間氷期が始まった12万5千年以来最も高温の暑い日だったという研究結果がある。

地上の気温は、温暖化ガス(炭酸ガス、メタン等)排出、太陽活動、火山活動の3要素の推移で決まる。人がコントロールできるのは温暖化ガスの放出のみである。他の二つが不明である以上温暖化ガスの放出をやめるのは無意味であるという学者も居るが、実はそうではない。放出量を減らすことは、空中に蓄積していく速度を減らすことである。そうすると海による炭酸ガス吸収能力が追い付く方向に働く。現状では人類の温暖化ガス排出速度が大きすぎて海による吸収が間に合わないのである。

さて、森林の植物は炭酸ガスを蓄積している。そして枯れて倒木した時そのガスを排出するのだそうである。ゆえにアマゾンなどの森林面積を維持することは極めて重要である。にもかかわらずブラジル大統領の政策は真逆で、せっせと牧場化して金を稼ごうとしている。視野の広い教養人をトップに担ぐべきだが、国民にその資質がないと実現しない。

ところで世界文明発祥以来5000年間、人類は地上の広大な大陸的面積の森林を伐採して生活圏にし砂漠化してきた。見積もりによれば、その倒木による炭酸ガスの放出、空中への蓄積量は、この数百年の石炭石油燃焼によるガス排出をはるかに凌ぐ量である。それがなぜ空中に滞留して温暖化しなかったのか。それは海の吸収効果のせいである。つまり、5000年という長期に亘り、いわばゆっくり排出される場合なら海が何とかしてくれるのである。結局温暖化は排出速度の問題なのである。