NHKTV「地球を揺るがす北極圏永久凍土の異変」から抜粋する。
北極圏に存在する永久凍土が温暖化気候変動で溶けだしているという話である。それによってさらに温暖化が加速する、つまり負の連鎖が生じ始めているという警告のドキュメンタリーである。永久凍土とは読んで字のごとく、一年中凍っている地面のこと。こういう場所は意外に多い。なんと、北半球の陸地の20%に及ぶ。凍土の厚さは数百m、650mのところもある。地球上の分布は以下の図の北極の氷を囲む青い部分である。
永久凍土が溶け出すとどのように温暖化を加速するのか。実は、永久凍土には大量の有機物が含まれている。これらの有機物が解凍されると、微生物の影響で炭酸ガスとメタンが溶出され、凍土の溶解とともに空中に放出されて温室効果ガスに加わるのである。特にメタンは質が悪く、熱を閉じ込める能力が炭酸ガスの30倍も大きい。これまでのシミュレーションでは永久凍土から放出されるメタンについてはほとんどないと思われて過小評価されてきた。ところが最近ロシア、アラスカの北極圏で頻発する謎の事件の解明で、その脅威が表面化したのである。
まずこの写真を見てください。
これは突如地上に出現した深さ50mにも及ぶ巨大クレーターである。歯かにも小さな穴ぼこがいくつも出現した。
これらのクレーターは地下の凍土融解で地上付近にたまったメタンの自然爆発によるものだった。爆発の瞬間がとらえられている。
さらにこんな不気味な現象もある。それは湖の不気味な泡立ち。
この泡は地下から湧き上がるメタンガスである。この湖の下は永久凍土なのである。このような異変が北極圏の永久凍土に次々起こっている。今後永久凍土の半分以上が融解して失われると予測されている。それに伴って空中に放出されるメタンガスは膨大なものになる。酪農や牧畜で飼われている牛のげっぷで放出されるメタンガスが温室効果ガスに寄与しているといわれることがあるが、永久凍土の融解で放出するメタンガスの量に比べればかわいいものではないだろうか。これまでの気候変動温暖化のシミュレーションにメタンガスがあまり考慮されていなかったとすれば、今後の温暖化の進行は予想よりもずっと加速進行すると思われる。かといって、そのことが分かっても人間は自然界を制御することはできない。せいぜい、産業による温室効果ガスのは異質を抑制することぐらいしかできないが、それもすでに時すでに遅しということになっているかもしれない。つまり、なにをしてももう後戻りできない、すでにルビコン川を渡ってしまった可能性があるのである。その意味で、このようなドキュメンタリーからは限りない絶望感しか感じ取れない。少なくも自分はそうである。
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温暖化防止のため人間に何ができるか会話型AIであるchatGPTに聞いてみました。