外国人をも感動させる日本の童謡唱歌

近年童謡唱歌は学校教育からすっかり消えてしまっています。この前、老人施設ボランティア先に職場見学に来ている数人の中学生に聞いて驚きましたね。ふるさとも赤とんぼも知らないというのです。この子たちが老境になったとき想い出の便とする歌は何なんでしょう。

一方で、ここに紹介するように、童謡唱歌は外国人をも感動させる力を持っていることに、日本人は誇りを持つべきです。

私もこのことを知って、童謡愛好者としてとても感動するとともに大いに励まされました。この外国人は日本在住34年の米国人グレッグ・アーウインさんです。もともとブロードウエイ俳優を目指していたのが、ひょんなことから日本に移住、ポップスなど歌っていたのが、童謡「ふるさと」との出会によって一気に童謡唱歌の世界にのめりこむこととなりました。彼のすごいのはすべて歌詞を英訳して歌うところ。すでに百曲以上に上っているそうです。日本語歌詞を英語に直訳しても感動は伝わらないので、意味をくみ取って意訳されています。例としてふるさとと赤とんぼを例示しておきます。英語の詩は文法に拘るのでなく、単語をそのまま味わうようにするとすっと入るのではないかと思います。

    ふるさと(My country home)

うさぎ追いしかの山 小鮒釣りしかの川

Back in the mountains I knew as a child

Fish filled the rivers and rabbits ran wild

夢は今もめぐりて 忘れがたきふるさと

Memories,I carry these ,wherever I may roam

I hear it calling me,my country home

   赤とんぼ(Red dragonflies)

(1)夕焼こ焼けの赤とんぼ 負われて見たのはいつの日か

Dragonflies as red as sunset back when I was young(子供の頃に見た夕日のように赤いトンボ)

In twilight skies there on her back

I'd ride when the day was done(彼女に背負われて見た夕暮れ時の空)

(3)十五でねいやは嫁に行き お里の便りも絶え果てた

Just fifteen,she went away one day

Married then so young

Like a sister,lost ,I loved an missed her

Letters never seemed to come

*3行目は「ねいや」の説明です。

以上の情報を知ったのは、毎週放映のTV番組「ワタシが日本に住理む理由」です。この番組で紹介される日本在住の外国人は皆さん今の日本人以上に伝統の日本人らしい職業を持って地元に溶け込んでいます。よくも毎週一種のユニークな外国人を探し出せるものだと、この番組に感心してみています。アーウインさんは今週の月曜に登場。番組によるとこの方は今やプロの童謡翻訳家、歌手それになんと日本の結婚式プロ司会者!

他の回に登場した人は農業、日本旅館の女将、植木職人、お寺の住職、神主、主婦等々。東久留米の界隈を東京の軽井沢と称した人もこの番組登場の東久留米在住外国人でした。

では上記TV番組で本人が歌っている自ら英訳されたふるさとと赤とんぼをちょっとだけご視聴ください。英語童謡の雰囲気が分かると思います。YOU TUBEをクリックすると始まります。

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