今回の台風10号は当初発生直後の時点の予報では九州接近ないしは上陸時点で920hpと伊勢湾台風並みにの勢力になると特別警報が出た。台風がどのくらい強くなるかは海水表面の温度で決まる。当時海水面が30度と異常高温だったのが特別警報の出た理由だった。ところが実際には幸いにもそんなに強力な台風には発達せずに九州に接近し、上陸もしなかった。それが、伊勢湾台風死者5000人との差である。
その理由は、直前に通過した9号が海水をかき混ぜて海水温を下げておいてくれたからである。30度だったのが27度まで下がった。熱くて入浴できないお風呂をかき混ぜると適温になるのと同じ理屈。海水温が下がっている領域は両台風が通過した東経135度以西。(四国あたりか)これより東の海表面は依然高温なので、今後この領域を通過する台風は異常に発達すであろうと気象庁は警告している。つまり9月中後半~10月の本州直撃コースの台風である。伊勢湾再来は困る。
●コロナ後遺症で慢性疲労症候群(CFS)という難病にならないとも
コロナに罹って入院。ほどなく陰性で退院した高校生の記録がネットに出ていた。これをRECOCAが読む限り、非常に深刻だと直感した。皆さんはどう思われますか。
後遺症の深刻度の程度はもちろん違うが全患者の半数に何らかの後遺症が見られるとの報告がある。10歳~60歳と幅広いので、若年だからと言って侮れないと思う。
それとこの高校生がもっと可哀そうなのは、ネットでの強烈ないじめ、誹謗中傷である。この生徒は、自分の大変なコロナ経験をネットに紹介して、若年コロナ恐れるに足らずという風潮に警鐘を鳴らすつもりだったのに、コロナ罹患への非難、死ねとかの悪口雑言の嵐に見舞われ、コロナ後遺症とダブルパンチで、それこそ自殺直前の状態に追い込まれている。コロナウイルスよりもネットウイルスの方がはるかに悪質かもしれない。匿名性のネット普及とともに日本人の陰湿度は鮮明に倍加しているようだ。
さて、この高校生の後遺症状は、激しい頭痛、倦怠感、喉の痛み、関節痛で通学はおろか日常生活がままならないことである。散歩は10分が限度、ひどいと寝たきりになる。こういう状態が2か月続いている。問題は、病院検査では異常なしなので対症療法の投薬しか出来ないことである。完治できるか非常に不安だろう。
実はこの後遺症は10年前のSARSの時も見られたとのこと。一般的にいろんなウイルス罹患後にみられる後遺症状らしい。免疫系の異常活性で自身の体、神経系を攻撃する自己免疫疾患の可能性を指摘する医者もいる。
似た病気に慢性疲労症候群(略してCFS)(最近は筋痛性脳脊髄炎(略してME)というらしい)という病気がある。怠け病と人から言われて本当にお気の毒だが、近年やっとれっきとした難病のお墨付きを得た病である。怠け病の誤解で離婚に至った奥さんを知っている。コロナ後遺症はCFSの類という医者もいる。もし本当なら大変なことだ。一般に予後がよくないからである。CFSの完全治癒ということは稀らしい。コロナの後遺症でCFSの診断が下った日本人が実際にいるというレポートもある。CFSの会のひとでこの病で30年間動けず寝たきりという人もいると書いてある。もっとまずいのは日本にCFSの診断治療に携われる専門医が非常に少ないことである。だから確定診断まで長年ドクターショッピングということに。こんな陰湿な病がコロナ後遺症でないことを祈念するのみだ。日本国は後遺症の調査と治療を徹底させるべきだ。もしコロナ⇒CFSで生涯寝たきりなんかになると、本人の苦痛はもとより一人何億円もの介護、医療費が余計に嵩むことになるから。
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