昨年、2020年といえば新型コロナ大流行で大騒ぎした年ですよね。コロナで大勢死ぬといってみんながまーるく委縮してびくびくして暮らしました。それが終わってみると、なんとなんと年間死者数の総計は過去11年ぶりの減少だったことが分かりました。(22日発表の厚労省人口統計調査速報)新型コロナがなかった2019年に比べて1万人(0.7%)近い減少でした。新聞では、「新型コロナが流行したものの、肺炎による死者数が減ったことが影響したとみられる。新型コロナ対策でマスクをつけ手洗いを徹底するようになったので肺炎につながるウイルスなどの感染を防ぐことができ、死者数の減少につながった。」と書かれている。
この書きぶりはいかにも隔靴掻痒で肝心のことをぼかしている。死者数減少の原因は明らかにインフルエンザの劇的減少によるインフルエンザ肺炎死者数の減少である。これはいわゆるウイルス干渉の結果。ウイルスの生存は椅子取りゲームで、先にとりついた種しか生き残れないのである。新型コロナが流行してくれたおかげで死者数が減ったということになる。ただしこれは、日本における話で、欧米諸国とは事情が全然異なる。そうはいっても、統計の数字と個別の話は別で、新型コロナ肺炎でお亡くなりになった方々には誠に残念ご愁傷様というほかない。