長生きも芸のうち

長生きするのも芸のうち

落語家 桂文楽(9月13日折々の言葉より)

長生きも芸であるとはなかなか薀蓄のある言葉だ。どうやって健康を保つか、その人に合った方法を見つけ出してそれを80,90の長寿まで続けるのは並大抵の芸ではないであろう。

自分の場合を振り返ってみると、若い頃は何も考えていなかった。もちろん女房は食事のことでいろいろ考え工夫していたと思うが。サプリなどにも全く興味なかった。ところがあるきっかけで紹介された健康サプリメントを摂り始めた。40年前のことで、それがヤソ過ぎの現在も続いている。それがこれまで生き永らえた原因である証拠はない。しかし、それが有害であったという証拠もない。だからそれで満足している。

さて、40年継続のサプリのことであるが2種類あって、どちらもちょっと風変わりなものなので書いてみたいと思う。風変りというのは、当時いずこのドラッグストアでも売ってないものだったからである。そのうちの一つはアホエンというニンニク製剤。これは名古屋のある食品会社が自社製品の宣伝のため顧客希望者限定で無料配布を始めたものである。

大体こういうサービスは数年しか続かないものだが、なんと現在も大好評裏に続いている。けちなRECOCAが40年やめないのも無料の魅力のせいである。

二つ目は万田酵素。これは今では全国区になった。今やどこのドラッグストアでも見かけると思う。多くの種類の植物を混ぜて数年間醗酵させた今流行りの発酵サプリの草分けである。当時万田酵素は瀬戸内海の小島で細々と工場経営する超ローカルな存在にすぎなかった。

普通、人は知らないこれらののサプリをRECOCAはなぜ知ることになったのか。実は、教えてくれたのは当時生保レディとよばれた、いわゆる生命保険勧誘員のお姉さん(またはおばちゃん)だった。40年前の日本社会は機密保持だの個人情報などどこ吹く風ののんびりした雰囲気だったので、会社の昼休み時間には、保険勧誘目的の生保レディが社員の席まで出入り自由だったのである。保険の話の合間には他愛もない四方山話もする。その時私の顔色がすぐれなかったのか、生保レデイFさんは保険の話はそっちのけでアホエンと万田酵素を真剣な顔で勧めてくれた。Fさんはすでにお亡くなりになっているが、Fお姉さんにはもう一つ感謝しなければならないことがある。それは、一括払い・後日年金受け取り形式の生保を教えてくれたことである。当時私は根っからのアンチ保険主義者だったので厭味ったらしいことをいろいろ言ったと思うが、それでも彼女は嫌がらず熱心に色々教えてくれた。あなたが年配になって退職した後絶対に為になるから、とこの保険だけはと妙に熱心に勧められた。その通りだった。70歳から10年間の年金受け取り。これがあるおかげで気分的にも大いに楽できた。Fさんは、私がヤソ過ぎまで心身とも健康に過ごさせていただけた大事な恩人の一人であると感謝している。アーメン。

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初めての秋桜花開く。

娘とその友人の農園の区画に種をまいたコスモ。まだ背が低いが一輪花を付けた。

庭の花

庭のイチジク

庭のブドウ