食についての一考察

この本はショッキングな内容である。

日本は名だたる添加物王国である。このことは何となく知っていたが、この本で詳しく知ることができる。特にコンビニ総菜が典型的な例であるとのこと。日本はコンビニ王国である。ということは世界一の添加物接種国民でもあるということを意味する。しかしそれでいて世界一二の長寿国であることを考えるとそんなことは過度に神経質にならなくてよいのかもしれない。しかし問題は近未来である。現在の子供は肥満体が多く4割がすでに成人病予備軍と言われている。原因は多分日常の食に問題があるに違いない。日々のおかずにコンビニスーパーの総菜やカップ製品の比率が多いのが原因ではないだろうか。味がまずくても内容が貧弱でも手料理の比率を上げて、その味を子供に定着させることを考えるべきだろう。幼少のころ覚えた味は老年まで忘れない。自動的に添加物的的で人工的な味覚を嫌う大人に育つはずだ。

この画像を見てもらいたい。

とても気の利いたブランチ風の食卓だが、すべてコンビニ総菜である。ここに含まれる食品添加物はなんと80種類以上!スーパーやコンビニ総菜一品目に含まれる添加物は平均20種類と銘記すべきだ。コンビニの少ないヨーロッパの人は次のように言うそうである。「日本人はなぜ自分で作れるものに何倍ものお金を払うのかしら。お金があるし、忙しいのでしょうね。」

さて、近年超加工食品という言葉が注目を集めているとのこと。簡単に言えば加工食品に輪をかけた加工食品こと。定義は「5種類以上の素材を含み、工業的に加工された食品。」例えばファストフード、インスタント食品、菓子パン等。ここには特有の食品添加物を含む。ある論文によれば実際の調査から超加工食品の危険性を次のように述べている。約10万人対象の調査。超加工食品接種が10%増えるとがんのリスクが12%増え、45歳以上で超加工食品を多く食べている人の死亡リスクは14%上昇する。

さて、未加工の野菜、果物、穀物、肉、魚が食材だから自分は添加物フリーだと思っていても落とし穴がある。それは味付け。ひょっとしてだしの素、つゆの素の大々的お世話になっていませんか。私が5年間新潟に単身赴任していた時が正にこれだった。例えば魚の煮つけとか丼物など全てつゆの素、みそ汁もだしの素。だからメニュー違えども味は全て同じになって不思議だ不思議だと思っていた時期があった。このころ添加物をせっせと体に入れていたことになる。赴任4年目ごろから原因不明の胃の不調が出てその後長期に続いたのはそのせいに違いない。

味噌汁にだしの素は一種の定番であるが、それを回避する方法がある。もちろん煮干しとかカツオ削り節を使えばベストなのだがそんな面倒なことやってられない人向け。それは味噌を赤出しみそにすること。日本全国には掃いて捨てるほどの種類の味噌があるが、赤だしは唯一の豆味噌である。これは愛知県民ならだれでも知っているはず。普通、味噌汁は味噌添加後沸騰させてはいけない(風味が落ちる)といわれるが、赤だし味噌はその逆である。煮込めば煮込むほど味とこくがでる。だからだしの素などいらないのである。名古屋原人のRECOCAにとっては、味噌汁は赤くなくてはならないのである。